ドSのルールに乗っ取りまして ３

初めての危機 ページ36

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「結婚しよう？」








目の前には天使の眼差し。






「淳くんなんてやめてさ、僕と暮らそうよ。
ね？その方が楽しいよ？」






甘い香水を漂わせて擦り寄ってくる翔センパイをあしらうように私は座っていた席を隣の席にうつした。



「センパイ、お久しぶりですね？お元気そうで何よりです」




「ねぇ」


「なんですか？」


「気をつけたほうがいいよ？」


「何にですか？」



再び隣の席に移動してきた翔センパイが、耳元で囁いた。



「淳くんのマネージャーとその社長」

「？」

「二人とも女なんだよね。そして、今じゃ淳くん有名人で売れっ子でしょ？まずいと思うんだよね、状況がさ」




サラサラと私の髪を触りながら、遠回しに危機を忠告してくる。



「と、言いますと？」

「うん。その事について、今日この後僕とデートでもどう？」


「うーん。デートはしませんけど、後輩としてならばお散歩でも付き合いますよ？」


「お散歩ね、いいよ。じゃあ、待ってるね！」



可愛らしい笑顔を向けて、近づいてきたと思ったら
チュッという音がした。


「えへ！またやっちゃった！」





確信犯でしょ！




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