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1月も終わりに近づいてきた。四郎の薬の減量はまあまあ順調。
1月が終わりに近づくということは、俺の誕生日も近づいてきてるというわけで、時々四郎の病室をノックするのをためらうことが増えた。
というのも、4人が俺の誕生日の計画を四郎の病室でやる上に、その声が廊下まで漏れているからだ。
自分の誕生日の計画を盗み聞きしているみたいで何とも言えなくなる。まぁ、それぐらい四郎の身体にも気持ちにも余裕が出てきたってのはすごくいいこと。
そう思っていたのに。
午前の外来を終えて、昼休みをとって食堂で昼飯を食べて食器を下げようとした途端、ピッチが鳴った。四郎の部屋のナースコールが押されたようで様子を見にいったナースからだ。呼吸困難を訴えていると。
一緒に食べていた同期が、同じく一緒に食べてた波多野と俺の分を代わりに下膳しておくから早く行きなと合図してくれて、耳にピッチを当てたまま四郎の病室に急ぐ。
四郎の病室の扉を開けると、兄貴はいない。ってことは四郎が自らナースコールを押したってことだ。
四郎は俺がどんなに言い聞かせてもちょっとしたことじゃナースコールを押さない。兄貴や三郎、五郎がいれば四郎が拒んでも代わりに押してくれるけれど。
「四郎」
「じろ、に・・・けほけほけほっ・・・・」
「BT、38.9、SpO2、92です」
四郎に酸素マスクをかぶせ、背中を支えてさすりながらバイタルチェックしていたナースに耳を傾ける。この高熱。この時期に一番疑わしいのはインフルエンザ。だけど今検査してもどうせ陰性だ。
波多野がパジャマにステートを滑り込ませた。喘息の発作じゃない。というよりも、むしろ。
ガラリ、と扉が開いた気配を背中で感じた。
「・・・え？」
兄貴だ。
「兄貴、反対側まわって四郎の手握ってやって」
何も状況がつかめていない兄貴には申し訳ないけど、今はそれどころじゃない。
「じろ、ちゃ・・・けほけほっ、むね、いたい・・・」
「胸痛？肺、心臓どっち？」
「けほけほけほっ・・・・はい・・・いき、すると・・・」
「じろー、CT撮ろう。レントゲンも。検査室の空き確認お願い。それから採血もしたいからお願いします」
波多野がナースにそう頼んだのを聞きながら、四郎の背中をそっとさする。熱い身体で薄い肩を揺らして咳き込む姿が可哀想になる。
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和泉(プロフ) - なつきさん» はじめまして！コメントありがとうございます。どうしても説明ばかりの文章になってしまい悩んでおりましたが、そう言っていただけて嬉しいです！更新がかなり遅く申し訳ないですが、またよろしくお願いします。 (2020年5月2日 17時) (
レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - Ｍ.あらてぃーんさん» はじめまして！読んで下さりありがとうございます。前回から随分と日が経ってしまい申し訳ないですが、本日第4章に移行しましたのでまた読んでいただけると嬉しいです。 (2020年5月2日 17時) (レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - はじめまして！最初から読ませていただいてます！大好きな作品です！ほんとに嬉しい！1年間待っていました！丁寧なお話の運びが大好きです。マイペースでいいので、また楽しませてください。お忙しいとは思いますが、よろしくお願いします。 (2019年9月16日 23時) (レス) id: 39c29155f9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｍ.あらてぃーん(プロフ) - こんばんは！はじめまして。以前から和泉さんの作品、特にこの作品楽しみに読ませていただいてました。今日更新通知が来て慌てて読みました！嬉しくて。お忙しいと思いますが更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年9月15日 23時) (レス) id: 98f6efc424 (このIDを非表示/違反報告)
和泉(プロフ) - ひづきさん» ひづきさん、はじめまして^^以前から読んでいただいたと知り、とっても嬉しいです！マイペースな更新ですが、お付き合いくださいませ。また感想聞かせてください^^ (2018年2月10日 22時) (レス) id: ae2377b3ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2017年6月7日 18時
