優しさが私を傷つける。 ページ8
古ノ葉side
『はあっ はあっ はあっ』
何も言わずに駆け出してしまった。
頰を伝う涙なんか無視して全速力で街を走る
とにかく今だけは現実逃避したかった。
≪だってさ、出久、、、、笑顔、引きつってるんだもん。≫
そう言うと驚いた顔をし、しばらく黙り込んでいた出久を思い出す
図星って事だったんだよね？
地面を見つめる出久はきっと
私が傷付かないような言葉を探していたんだ。
やめてよ。
無駄な気遣い。
君は優しいから。
傷つけないようにって思ってたんでしょ？
いっそならすぐに突き放してくれた方が楽だったのに
なのにどうして君は、、、、、、、、、
そうやっていつも私に
優しくしてくれるの？
考えるほどに私の心は悲しみというナイフで切り裂かれていった。
でも、素直じゃない私はきっと「嫌いじゃない。」
そう言って欲しかった。
今だからわかる
でも見え据えた逆らえぬ未来に耐え切れたくなった私は
駆け出してしまった。
走って、走って、走ってたどりついた先は
思い出の公園。
幼い頃、秘密基地だって作った。ヒーローごっこもした。
そして私の心のよりどころ。
私はそっとベンチに腰をかけ、
疲れてしまい、
さらには先ほどの悲しみで、はち切れそうな心臓を
落ち着かせるために自分の手を握った。
手を握ると落ち着く。
ここにいる。大丈夫。っていう存在証明になるから。
顔を上げると楽しそうに遊ぶ子供達。
まるで昔の私たちみたい。
昔の記憶がフラッシュバックした。
ニコニコ笑って探検ごっこをしている昔の私
この頃はコンプレックスなんて微塵も感じていなかったのに、、、
ポロッ
また、涙が出てきた。ばか。泣き虫。
すると 先程まで晴れていたはずの晴天は一転、
曇り空に変わり、ポツポツと雨粒を降らせ始めた。
『はは、 私とおんなじだ。』
この雨粒は、私の心を洗い流してくれる。
不意にそう思った私は、
雨に打たれ続けた。
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りべんか(プロフ) - メイ☆さん» 轟くん好きなんですね！私もです！ありがとうございます！ (2018年11月16日 0時) (
レス) id: 9d42495efe (このIDを非表示/違反報告)
メイ☆ - はじめまして。メイ☆ともうします！とても良かったです!!轟君が出てくるのが楽しみです!!頑張って下さい！応援してます。 (2018年11月13日 19時) (レス) id: cbb363984d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りべんか | 作成日時：2018年9月20日 0時
