母親の叫び ページ16
side T
おばさんと一緒に凛の所へ戻る
部屋に戻れば、本当に昨日倒れた本人なのか疑うほど綺麗な笑顔を俺たちに向ける君
そんな彼女におばさんの一言
''凛…あなたもう仕事はやめなさい…''
その言葉に目を見開く凛
『なんで？どうして？
私あの仕事辞めるなんて嫌だよ？』
珍しく取り乱す君
そんな君の目をしっかり見て諭すようにおばさんは続ける
''あなたの体では暫くは仕事は無理なんだって…
それに、戻れたとしてもあんたの体調管理ではまた会社の人に迷惑がかかるでしょ？''
『大丈夫だから！
次はちゃんと体調管理する！
だからお願いします…
せっかく大好きな仕事に付けたんだから！
私まだあの仕事辞めたくないの！！』
必死に頼み込む君を見ていると、心が痛くなる
そこにおばさんの心の叫びが響いた
''もう！言うこと聞いてちょうだい！！''
静まり返る病室にハッとしたおばさんは落ち着きを取り戻す
彼女の肩に手を置いたかと思えば泣きながら言葉を続ける
''私にはもうあなたしか居ないの…
お父さんも、あなたが小さい頃にいなくなって…
もう、これ以上大切な人が私より先にいなくなるのが嫌なの…
特にあなたは私の命より大事な一人娘なんだから…
だからお願い…
もっと自分を大切にしてちょうだい…''
泣きながら訴えたおばさんの叫びは彼女に伝わったのか
『分かった…
明日社長に私から連絡する』
''そう…ごめんなさい、ありがとう…''
そう言っておばさんは凛の病室から走り去っていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そらかめ - 応援しています、続き楽しみにしております (2018年4月7日 9時) (
レス) id: 889cb43049 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - きな粉さん» ありがとうございます！グダグダで、まだ続きそうですが是非ご愛読下されば嬉しいです！ (2018年2月21日 21時) (レス) id: d8bf3c75af (このIDを非表示/違反報告)
きな粉 - 感動しました！ (2018年2月20日 20時) (レス) id: f3090b230f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ありす | 作成日時：2018年2月6日 16時
