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聞き慣れたアラームがスマホから流れる。
昨日は帰ってから感情の波が激しく、夜更かしをしてしまったせいで、頭がはっきりしない。
休みで良かったと思いながら、ぼんやり天井を眺める。
いい加減鬱陶しくなってきたアラームを止めて、通知画面を開く。たった数日ですっかり日課になってしまったこの行動。

当然ながらユン先輩からのメッセージはある訳もなく、電源ボタンを押して、スマホを手放した。
目を閉じれば昨日のことがまた蘇る。
最後に言われたあの言葉は、背中を押してくれた有難い言葉の筈なのに、胸を抉られた気分だった。







「最初から断れば良かったんだよ、このバカ」
「うっ…」


あれから数日。半年振りに従弟が市内に遊びに来たから一緒にご飯に行くことになった。
久しぶりに会った従弟に開口一番に顔が暗いと言われてつい話してしまった。
年下のまだ高校生に話すには少し馬鹿げた話。
その結果、チャンは凄い呆れた顔をした。


「何拗らせてんの、パパッと好きな人に告白しなよ」
「その好きな人がその人の親友なんだってば」
「別に背中押してくれたんでしょ?なら気にする必要ないじゃん」
「うぅ〜ん…そうだけど…」


チャンからの視線が痛くて、逃れるように手元に器に視線を向けた。
ガヤガヤと賑わう他のテーブルの人達の声を聞きながら、フォークの先でパスタを弄ぶ。


「ねえ、本当はヌナ、ユン先輩が好きなんでしょ」


少しの間の無言の末、口に入ってた物を飲み込んだチャンのその問いかけに、すぐに返事が出来なかった。
ホン先輩だと訂正の言葉も、違うと否定の言葉すら出てこない。
それどころか、他人に言われてやっと、胸の突っかかりが流れていくように感じた。

気付かないふりをしていただけなのかもしれない。
久々に校門前で待ち合わせをした時、先輩の姿を見つけた時の気分の高揚は後の事を忘れてしまうくらいだった。
別れを切り出した時、あまりにも呆気ない返事に頭を鈍器で殴られたみたいな衝撃を受けた。
あのまま、キスをされても構わないと思った。
でもそんなのは感情の起伏が見せた錯覚に過ぎないと、目を背けてた。




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和泉(プロフ) - avrillさん» はじめまして!コメント有難う御座います!ちょっと前作に出してた時とは違うジョンハンさんなので不安でしたが、そう言ってもらえると嬉しいです〜!更新時間がまばらですが、最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります! (2022年3月28日 20時) (レス) id: 8dc69dfd49 (このIDを非表示/違反報告)
avrill(プロフ) - はじめまして。このお話とっても行動も言動も可愛くて好きです!更新楽しみにしてます。 (2022年3月28日 18時) (レス) @page9 id: dd6824d8fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:和泉 | 作成日時:2022年3月24日 1時

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