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私の顔を見て先輩は笑いながらアメリカーノを一口飲んだ。
緊張が解れると身体の力は抜けてシートの背凭れに身体を沈める。
また訪れた静寂に、一気に喉が乾いて、カップホルダーに置かれた、溶けた氷が膜を作ってるアイスティーに手を伸ばした。
「その好きな人って誰か聞いたら答えてくれる？」
「えっ」
「Aの交友関係知らないから、名前言われても分からないんだけどさ」
暫く沈黙が続いた末、先輩が口を開いた。
考えてなかった訳じゃない質問なのに言葉が詰まる。
意味もなく視線があっちこっちに揺れ動く。
先輩の事を見れなくて、最後は手にあるアイスティーを注視してしまう。
なんて答えようとしてたっけ。てか、どうなんだろう。
仮に付き合ってる恋人の親友を好きだと言うのは。
ゼミの同級生の名前を言おうか。高校の時の友人の名前にしようか。
なんて酷い事を考えてるとアイスティーの入ったカップを取られてしまった。
何気無しに取られたカップの先を見れば先輩と目があった。
「ジス？」
味気ない声はさっきと同じなのに、親友の名前を呼ぶ声が少し震えてる気がした。
誤魔化そうか、嘘の名前を言おうか、なんて考えは消えた。多分先輩は気付いてるんだ。
「…はい。ホン先輩が好きです」
素直にそう答えると、先輩の丸い綺麗な目が揺れ動い気がした。
開きかけた口は何の言葉も発さずに閉じてしまい、深呼吸と共にシートに深く座った。
天井を見上げて顔を覆う手も震えてるように見えて、先輩から目を逸らした。
「素直で良いねAは」
「…ごめんなさい」
「褒めてるんだから謝んなよ。逆に今ので誤魔化されたら腹立つし」
「その、私も聞いても良いですか」
「何を？」
「ホン先輩が好きって、いつ気付きました？」
「……それ聞くんだ」
まだ顔を覆ってるのか、隣に居るのに少し聞こえにくい。
先輩のすごく小さい言葉で今聞くべきじゃなかったと思ったけど、付き合って日は浅い、というか話すようになってからも浅いのに、察されてしまうほどホン先輩と話してる時態度に出てただろうかと、気になってしまった。
「気付いたっていうより、知ってて告白した」
「……は？」
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和泉(プロフ) - avrillさん» はじめまして！コメント有難う御座います！ちょっと前作に出してた時とは違うジョンハンさんなので不安でしたが、そう言ってもらえると嬉しいです〜！更新時間がまばらですが、最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2022年3月28日 20時) (
レス) id: 8dc69dfd49 (このIDを非表示/違反報告)
avrill(プロフ) - はじめまして。このお話とっても行動も言動も可愛くて好きです！更新楽しみにしてます。 (2022年3月28日 18時) (レス) @page9 id: dd6824d8fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和泉 | 作成日時：2022年3月24日 1時
