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空想世界と現実世界 93 ページ3

貴方side


『……隈、出来てんなぁ。』


眠れないことから出来たそれを触りながら、昨日を思い出し溜息をつく。
……日向達は、私がまるで"彼らに狂愛(あい)されること"を望んでいるかのように言っていた。
"喜んでいる"、"心配している"と。






『(私は、)』

……いや、違う。
どんなに彼らが"A"を愛していようとも、"A"という人間に私が成り代わってからはバッドエンドという未来を思い描いてなどいない。
彼らから逃げ切って、私は自由な生活を手に入れるんだ。






『馬鹿だなぁ私は!こんな事のために貴重な睡眠時間を棒に振るとは……。』

研「A、寝てないの。」

『!?』


聞こえた声にビクッとして後ろを振り返れば研磨さんが立っていた。
向こうも少し眠たそうな声をしていたが、すぐに獲物を見つけたような鋭い目を私にへと向ける。
たじろぎ後ろへと下がるが、彼もまた1歩前へと進み距離は離れない。


孤「夜久さんもリエーフも平気だよ。」

『!……そう、ですか。』

孤「Aはそれを聞いて良かったって思った?」





じりじりと距離を縮められる。
良かったと思う暇もないこの状況に、彼らは更に追い打ちをかけてくるんだ。
突然後ろから自分の身体に手が回り、耳元をざらりとした感触に支配される。

『ひっ……?!』

黒「捕まえた。」





最大限に響く水音と低音にがくりと身体は沈み、研磨さんと黒尾さんに捕まったと気付いた時には既に彼らの手の中にいた。


孤「またクロはいい所取り……。ずるい。」

黒「なら研磨、お前がAを堕としてくれよ。コイツさえ手に入りゃ、俺はなんでもいいからな。」




抱き込まれた手は全く振り解けない。
まずいと思った次の瞬間、私の思考は真っ白となった。


『んぅ?!……ふ、んんっ!』

孤「口開けて。もっと、舌絡ませて。」






ここまでハードモードは聞いてない……っ!
思わず研磨さんの舌を噛んでしまい、痛いと言った彼と、少し気が緩んでいた黒尾さんの腕から急いで抜け出す。


『びっっっっくりしたぁ……。』

孤「酷いA……。噛むとか聞いてない。」

『こっちもキスは聞いてないですけど!?』

黒「そのまま流されときゃいいのに……。やっぱ簡単には堕ちてくれねぇかぁ〜。」





相変わらずにやにやとこちらを見る黒尾さんはまだ何かを企んでいるようで本当に苦手だ。


『私は、絶対に堕ちませんから。』






自分自身を捨ててなどいられるか。

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Koma?♂(プロフ) - ヤンデレ苦手なはずなのに何故かこう見てしまうのは主様の文才能力のせいです!もう大好きです!続き楽しみにしてます! (2021年10月29日 0時) (レス) @page13 id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - あーーーめちゃくちゃ好きです。続き楽しみに待ってます!!! (2020年6月2日 20時) (レス) id: 19d1571c43 (このIDを非表示/違反報告)
bu-ko(プロフ) - 神過ぎてもうホントっっっ……!!!!! (2020年4月23日 2時) (レス) id: 11f43cf002 (このIDを非表示/違反報告)
まむ(プロフ) - 復帰してたんですね.......!!!死ぬほど好きです5回は読み返しました!!ヤンデレものの中で断トツ神レベルに好きですほんとに応援してます!!!!頑張ってください!!!!好きです!!!! (2020年4月9日 22時) (レス) id: 50e398452a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっっっっちゃ好きです!応援してます!!!!私が見てきた中でも断トツに好きです(*´ `*) (2020年3月14日 22時) (レス) id: 3668d8cc51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆわもちぃ | 作成日時:2017年8月21日 16時

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