3 太宰治という人は ページ3
敦side
彼は、自分を太宰治だと名乗った。
そして、その太宰さんに身体を預けている女の子は、Aというらしい。
太「君の名前は?」
敦「敦...中島敦です。」
太「そうか、敦くんか。彼女は私の大切な人でね。だから、そんなに見ないでくれるかな?...少しばかり、殺意が湧くんだよ。」
初めて会って、しかも助けた?恩人に向ける目ではない。
身体が凍ったように身動きが取れず、冷や汗も出始めた時向こうから大きな声が聞こえた。
国「太宰兄妹...貴様等!!仕事をほったらかしてまた自 殺に励むとは...どういう事だ!!」
太「おー国木田くん、ご苦労様。」
国「何がご苦労様、だ!!貴様等が勝手に消えたせいで俺の計画に支障が出たんだぞ!!」
ごめんごめん、と気の抜けた声が聞こえてくる。
さっきとは打って変わった態度に僕は一息着くと、緊張が解けたせいかまたぐぅ、と腹の音が鳴った。
「中島、お腹空いてるの?」
いつの間にか隣にいた彼女は、そう言った。
敦「は、はい...。」
「国木田ー、ご飯でも奢ってあげなよ。見殺しにするなんて可哀想でしょ?」
国「自 殺しようとした貴様がそれを言うのか...!!」
良かったね、と言う彼女に、僕は曖昧な笑しか浮かべることが出来なかった。
状況についていけないっていうのもあったけど、さっきの太宰さんが怖くて、まともに彼女とは対話が出来なさそうだ。
「太宰の事なら無視しな。日常茶飯事だし、相手にするだけ無駄。」
敦「はぁ...。」
「そんな事より、
敦「えっ!?」
そう言われて、頭に伸ばされる彼女の手は見えたが、いつまで経ってもその触れられる感触を感じる事はない。
太「浮気は良くないなぁ...A。」
「ちっ...浮気?私、太宰とは付き合ってないけど。」
太「...君は私のものだ、と言っているのだよ。」
その瞬間、彼女の顔が歪む。
これ以上力を入れれば骨が折れてしまうのではないか、と止めようと手を伸ばすがそれは彼女によって止められた。
「...ごめん、私が悪かった。」
そう言えばその手は離れ、また太宰さんは国木田さん?と話していた時のような声に戻る。
国「小僧、あまりあの女に近付くな。」
敦「...はぁ。」
本日2度目の気の抜けた返事。
ついていけない、というか、お腹空いた...。
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チキンカツ - 続きがメッチャ気になります。がんばってください(⌒∇⌒)ノ (2017年2月25日 0時) (レス) id: 76af138a5e (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - 恵美さん» お返事遅れてごめんなさい!!ありがとうございます*(^o^)/*ゆっくりかもですが、これからも宜しくお願いします♪ (2016年12月25日 12時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - りゅうなさん» ありがとうございます!!ちまちまと遅い更新ですが、できるだけ頑張って行こうと思います( 'ω')b (2016年12月25日 12時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - 物部さん» 最初はすぐ消すかも、なんて思っていた作品が多くの人の目に留まり嬉しく思います!!これからも宜しくお願いします*(^o^)/* (2016年12月25日 12時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - みんさん» お返事遅れてごめんなさい!!好きと言ってもらえて嬉しいですヽ(^0^)ノこれからも宜しくお願いします♪ (2016年12月25日 12時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花梨 | 作成日時:2016年12月7日 20時