居候が増えたんだが ９ ページ9
桜哉ｓｉｄｅ
桜「(椿さんの命令は守ったけど...。)」
咄嗟に、彼女が逃げないようにとその身体を抱き抱えてしまったせいで、今の現状に至ってしまった。
抱えられている彼女の方も完全に思考がシャットダウンされている。
桜「おーい...。」
貴「...ﾊｯ！！」
やっとこちらの世界に帰ってきた彼女を取り敢えず下ろしてあげる。
次はもう逃げるという考えは無いらしく、ただひたすらその場で固まっているだけだった。
桜「...大丈夫？」
貴「ぁ、いえ...。」
それっきりまた会話が終わってしまう。
まぁ、確かに真昼の所の真祖の下位なら俺達にとっては敵だからあまり会話をするっていうのもどうかと思うけど...。
でも椿さんに任されてしまった以上、彼女をここから逃がす訳にもいかねーし...。
桜「(...そういや、コイツも吸血鬼なんだよな。しかも真昼の真祖の下位。何か情報とか聞き出せるかも。)」
真昼とは戦いたくは無いけど、椿さんは裏切れない。
何か役に立つ情報は...と彼女に聞こうとするが、返ってきたのは本当に要らない余計なものばかりだった。
貴「クロはゲームが好きみたい！！あ、でもそれは真昼から聞いただけで、私は見たことないかも...。え？クロの性格？ん...優しいかな！！大丈夫か、とか寒くないか、とか私の事を凄く心配してくれるの。過保護過ぎだよね、本当！！」
桜「...そ、そうなんだ。」
先程まで無口だったのに、人が変わったように饒舌になる。
ふと、以前会った真昼の真祖の事を思い出してみれば、聞いた話とは全く違うと気付く。
面倒くさそうで、常に逃げ腰だった気が...。
桜「(...成程。真昼の真祖の弱点は��コレ��で、椿さんはその為に連れてきたんだ。)」
...なら、俺達の役目はコレで怠惰を誘導する事。
無邪気に話す彼女は、怠惰から何も聞かされていないのだろう。
桜「...好きなんだな、そのクロの事。」
貴「えっ！？や、その...。好き、かどうかはまだ分からないけど、一緒にいる時が一番安心するんだ。」
かぁ、と頬を赤く染めながら言うその姿を見て、俺は目を逸らしてしまった。
貴「...？どうしたの？」
桜「あ、いや...！！」
...可愛い、なんて。
笑った顔を見れば今度はこっちの頬が赤く染まり、だが同時にﾂｷﾘ、と胸が痛んだ。
戦争に、彼女を巻き込みたくない。
矛盾する気持ちを抱えながら、俺は極力彼女の方は見ないよう更に中へと足を進めた。
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NANA - 面白い！期待！ (2016年10月7日 22時) (
レス) id: 34c39fb156 (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - リヒたん達出てくるの楽しみに待ってます(｡ ・`ω・´) ｷﾗﾝ☆（笑） (2016年10月4日 8時) (レス) id: 97a9255fca (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - イルカさん» 同士が沢山いて嬉しいです！！リヒたん達まだ出してないので、そろそろ出したいなぁって思いながら取り敢えずは椿（笑） (2016年10月4日 7時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
nahiisu@TAKUYA∞厨(プロフ) - さやかさん» ありがとうございます！！少しずつですが、頑張って更新させてもらいます(≧ω≦)b (2016年10月4日 7時) (レス) id: ce1eb46aa3 (このIDを非表示/違反報告)
イルカ(プロフ) - 私も怠惰と強欲組好きですよぉぉぉ(テンション高くてスイマセン)更新すごく楽しみにしてます！更新頑張ってください！あ、でも無理はしないでください！ (2016年10月4日 1時) (レス) id: 97a9255fca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花梨
| 作成日時：2016年9月26日 19時
