砂糖菓子（osmn） ページ10
放課後のチャイムが鳴り、学校中に響き渡る。
それを合図に私はいつも第一図書室へと向かう。
第一図書室はほぼ図書準備室のようなもので、しかも歴史について書かれた古い本ばかりだから、ほとんど人がいない。
こんなこともあと数日で卒業の私には出来なくなるのにはなにか寂しいものがある。
埃っぽくて嫌だったあの場所も、今となっては離れがたい思い出の場所だ。
ガラリ、と図書室の扉を開ければ薄暗く、静かな空間が姿を現した。
そして少し奥へ行けば、ほら。やっぱりいた。
「オスマン先生」
なんて後ろから声をかければ、ビクッと肩を震わし振り返る先生。
だいぶ集中していたようで、扉を開く音に気づかなかったらしい。
「なんや、柴崎か……吃驚するからそっと来るのやめーや」
「ちょっとしたイタズラ心です」
と言い、クスクスと笑う私に少し機嫌を悪くしたのかポケットからお菓子を出す。
白い紙で包まれているそれがお菓子だと分かるのは、いつも彼がポケットにお菓子を忍ばせているのを知っているから。
先生が白い包みを開くとカーテンの隙間から溢れた光が反射して、キラキラと輝く宝石のようなものが見えた。
「先生、これなんですか？」
「ん？ 柴崎これ知らんの？琥珀糖っていうんやで。砂糖菓子」
「食べてみたいです！」
そう言うと、先生はそう言うのを待っていたかのように口角を上げた。
「なら、いつも通りにしーや？ もう卒業やし、ええやろ？」
じっと私を見つめる先生……いやオスマンというべきか。
これまで先生と生徒の関係を何よりもはっきりとさせてきたのは彼だというのに。
こういうときだけそんなことを言うなんてずるい。
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ゆずる(プロフ) - 元白髪です(´ω`；)リク書いていただきありがとうございます！まさかのプロポーズまでいってニヤニヤしながら読みました！ありがとうございました！ (2017年4月6日 2時) (
レス) id: d7bf09934b (このIDを非表示/違反報告)
詩唄 -*utau*-(プロフ) - 牡丹さん» ありがとうございます……！まさかマンちゃん先生だと思わなかったです……！ (2017年3月21日 15時) (レス) id: c6da07a44b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - 白髪さん» リクエストありがとうございます！頑張って書きますね (2017年3月3日 15時) (レス) id: ff82b8969c (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - 詩唄 -*utau*-さん» リクエストありがとうございます！頑張って書きます！！ (2017年3月3日 15時) (レス) id: ff82b8969c (このIDを非表示/違反報告)
白髪(プロフ) - リクエストいいですか？シャオロンと大喧嘩からの仲直り(恋人)お願いします (2017年3月3日 10時) (レス) id: d7bf09934b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳瀬牡丹 | 作成日時：2017年2月18日 20時
