第55話 ページ6
Aside
伊沢さんの顔をみて、
心がぎゅっと締め付けられる。
『伊沢さん。』
伊｢うん、｣
『伊沢さん、あの、……』
伊｢…うん。
…あー、泣かないで、ね？｣
『あー、ごめんな、さい……っ
卒業、おめでとう、ございます……』
伊｢……ありがとう。｣
伊沢さんが、東大王チームを卒業しました。
A伊沢さん、東大王チーム卒業おめでとうございます。
伊沢さんありがとう!Aちゃんに祝ってもらえるとか最高!!
Aとりあえず元気そうでよかったです。私は悲しくて思わず泣いちゃいました。
伊沢さんえ、今から家行っていい?
Aえ?
伊沢さんまあいいや、すぐ行くから。
まあこんな感じで、
リアルタイムで観てたら、
思わず泣いてしまって、
それを伊沢さんにいったら家まで来てくれた。
(心配性すぎるよね、伊沢さん。)
伊｢俺、何気にAちゃんの泣き顔結構見てるかも｣
『いまっ…そんな、ことどうでもいいじゃない、ですかぁ…』
とめどなく溢れる涙。
上手く話せないけど、伊沢さんはしっかりと目を見て頷いてくれて、
その姿を見ていたら少しずつ落ち着いてきた。
『あ、あの…
もう0時近いですし、帰った方が……』
伊｢んーAちゃんが泣き止むまで帰れないなあ｣
『……じゃあ帰らないでください』
伊｢…は？｣
『いや、変な意味じゃないですよ!?
……とりあえず、上がってください』
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作者名：紫乃 | 作成日時：2019年4月19日 22時
