東大のねむり姫

第24問 ページ24

Aにはもっと自信を持って欲しい。
可愛いし、綺麗だし、頭いいのにあそこまで自分を卑下して。

友達…いや、大親友の私からしたらもっと自慢したいのにみんなは私がいやいやAと絡んでると思ってるみたい

彼女のことなんか一切理解してないのに勝手なこと言わないで欲しいよ…。

そんな彼女は今クイズの研究をしています。
私のせいではあるんだけど…心配になるくらい集中して研究してる彼女に私は声すらかけられない


『あ、光…ここのクイズって？』

わかんないことがあるとこんなふうに聞いてくる

「あ、ここの場合は〜に、か。〜で、で見分けるといいよってこの前伊沢さんが言ってたよ。」

私が教えると『あ、そっか…なるほど。』って納得したようにまたノートに向き合った。

そんな勉強熱心なことを大学ではほとんど誰も知らない。

それが悔しくて私は少しだけ顔を歪ます

『光。どうかしたの？』

そんな私が心配になったのかAの青くて綺麗なまるで宝石みたいな瞳が私を写す

「タンザナイトみたい…」

私が言うとAは『また言ってるよ』なんて言いながらｸｽｸｽと笑った

Aは知ってるのかな？
タンザナイトはAの誕生石だし
宝石言葉はまるでAのためにあるような言葉

[冷静・高貴・誇り高き人・神秘]

なんだよ

「Aそろそろ寝よ？明日shoppingだしさ」

私の言葉に『うん、そーだね』と笑顔で返してくれた

電気を消して布団に横になる

「おやすみ、A」

私が声をかければ『おやすみ、光』と返事が来る
その言葉を聞いて私は夢の世界に飛んだ

第25問→←第23問

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す