東大のねむり姫

第17問 ページ17

「よし、伊沢とこうちゃんは片付けして。僕と須貝さん…いや、僕が料理するから須貝さんも片付け手伝って」

福良さんが指示をしてきたが白雪さんが遠慮がちに手を伸ばし『あの、もしよければ僕が作ってもいいですか？』なんて言った

俺はその言葉に対して

「え、大丈夫？あ、違うよ。変な意味じゃなくて…発作起きない？って意味ね」

焦りすぎてまとまらない言葉で言ったのに対し白雪さんは『多分、大丈夫です。』と返してきた

「なら、俺が隣に居るから福良さんは須貝さん達と片付けしといて」

半場無理やり福良さんと位置をチェンジした
なんとなく、ほんとにただ何となく白雪さんと福良さんが並んでキッチンに立つのを見たくなかったのだ

福良さんも素直にキッチンから片付け組の方に歩いていってくれた

「食材は好きに使っていいからね」

冷蔵庫のドアを開けて中を見せながら言った
白雪さんは『分かりました。あの、苦手なものとかないですか？』と聞いてきた

「あー、福良さんが野菜ときのこが苦手かな…あとはないと思うけど…」

俺の言葉に白雪さんは少し驚いていた

『なんか、意外ですね』

小さく呟いていた
俺は興味本位で「そうだよね。白雪さんは苦手なものないの？」と聞いた

『僕は特にないですね。あまりご飯も食べませんから…あ、卵お借りします。』

白雪さんは答えてから話をそらすように言った

「ん、いいよ。ちゃんと食べないと体に良くないよ？」

そうは、させないと目を見ながら言うと『分かってはいるんですが…お腹なかなか減らなくて』そう苦笑いをしながら返された

もう1つ水上に頼まれたことを聞こうと口を開いた時「なにか手伝うことある？」タイミング悪く片付けを終えたのか須貝さんが来た

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