ユーリ!!!onICE ヴィクトルと約束を

40話‐日本‐ ページ43

ヴ「ほんと、晴のおかげで助かったよー」

　ただいま、ヴィクトルに抱きしめられた状態で座りながら

　衣装を選んでいる2人を眺めています

　…勇利も何で何も触れずに衣装に夢中になってるんだ

　ユーリはもう慣れてるから無視してるみたいだけど

勇「衣装持ってくる為に日本に来てたんね」

晴「まぁね」

ユ「退院早々、大変だな」

　ユーリが衣装を眺めながらボソッと呟いた言葉に勇利とヴィクトルが食いつく

　…ユーリ、失言だね

ヴ/勇「退院?」

ユ「あ。」

　ユーリも自分の発言に気づいたようだ

晴「ゆ、勇利!この衣装とかどうだ?」

勇「あ！それ世界ジュニアの時の!!」

ヴ「あぁ、その時は髪が長くて男女両方をイメージした衣装にしたんだ」

勇「これに…決めた!!」

　…勇利が衣装に釣られてくれて助かった

　これで入院してたことも聞かれずに済む

ヴ「…」(後でユーリ捕まえて話聞き出そうかな)

　ヴィクトルが恐ろしいくらいに笑顔を浮かべていた事は全く気付かなかった

　ただ、やけにユーリと勇利が怯えるように肩を若干震わせていたことにだけは気づいたけど

晴「そろそろ家に帰るか」

　少し長居しすぎた

　ヴィクトルの腕から抜け出して立ち上がる

勇「あ、じゃあ玄関まで見送るよ」

　と勇利も立ち上がった

ヴ「えー?晴もここで寝ないの?」

ユ「泊まってけばいいじゃん」

勇「自分の家みたいに…」

晴「泊まるって言ったって寝る場所ないだろ?」

勇「うん、今日は満室らしくて」

ヴ「じゃあ、晴は俺と寝ればいい」

　突然だな

ユ「は?俺のとこで寝ればいいだろ、ヴィクトルだと何しでかすか分かんねぇし」

晴「ユーリか、いいね…でも勇利とでも…」

ヴ「何でそこは考えるの?」

　不満そうだ

勇「えっと、晴兄泊まっていく?」

　別に家に帰っても母さん達は出張だしな

　愛犬達は後で電話して友達に任せるか

晴「そうする」

　そして寝る場所は平等にじゃんけんの結果、ヴィクトルの所になった

晴「ヴィクトル、せめて下は履いて寝て」

ヴ「んー分かったよ」

ユ「クソッ」

勇「そんなに怒らなくても…。」

　そして、明日のエキシビションマッチに備えて、3人は早めに寝るらしく

　俺もそれに合わせて寝ることにしたのだが…ヴィクトルに抱きしめられながら

　長い間、今まで直接会えずに言えなかった分の想いを延々と語られる事になる

　途中でユーリが来て3人で一緒に寝ることになった

　さっきのユーリは素直で可愛かったなぁ

41話‐日本‐→←39話‐日本‐

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す