一粒の砂２ (ページ13)

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小さき蕾は咲くか１３ページ13

「智君は『友達』じゃない。智君は楽しい時間だけ、表面だけの付き合いじゃないと思ってるから・・・俺にとって『StorM』は・・・にのも潤も・・・そして雅紀、お前に対しても同じ想いだよ」

「うん・・・」

「もし雅紀がそいつらとまた同じ時間を過ごしたいなら、伝えてみれば？」

「・・・なんて？」

「『自分はお前達といる時間が楽しくて大好きだったよ』ってね」

「・・・」

「雅紀が『友達』といて楽しかったように、『友達』だって雅紀がいたから楽しかったこと、沢山あるはずじゃない？」

「うん」

雅紀の顔が少しほころんだから・・・俺も小さな本音が漏れた。

「な～んて、言ってるけどさ。俺はそれをしてこなかったから・・・しても仕方ないって思ってたし・・・『友達』がいないんだよな」

「翔ちゃん・・・」

「だから・・・雅紀が伝えたいならさ、伝えればいいと思う。我慢しないでさ」

「うん・・・ありがとう」

今まで雅紀の笑顔をそのまま受け止めていた

そしてそれを羨んでいた

本当に恥ずかしく思うと同時に

やっぱり雅紀には

笑顔が似合うな

そう思った