金木犀【treasure】 (ページ20)

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20、耐えられないページ20

YOSHI side

いや、そんなわけないのは知ってるよ。

でも、、、ちょっとくらい夢みてもいいじゃん？

いや、今付き合えてるって事実が既に夢みたいなのに欲張りすぎ？

sy「自信持ちなよ。」

ys「え。」

sy「さっきあそこの男子高校生達にはっきり言ってたでしょ。
　彼氏います。って。

　あの子があんなに堂々と言ったんだから、
　彼氏の君も、もっと堂々としていいと思うよ。」

俺の目をまっすぐと見てそう言うスヨンさん。

ys「、、、なんか信じられなくて、、、。
　本当、夢みたいなんです。

　 Aさんと付き合って、
　 Aさんが俺のことを、彼氏って言ってくれるのが。」

もしこれが夢だと言われたら、

俺は、、まぁそりゃあそうか。
ってきっと納得してしまうと思う。

sy「大丈夫。夢なんかじゃないよ。

　聞いたでしょ、
　あの子告白されても今まで全部断ってきたって。」

ys「はい。」

ヒョンソギヒョンと仲の良い先輩が
笑いながらAさんを可愛い、と言った時は

正直嫉妬したし、
同時にものすごく不安になった。

俺の方がAさんのことを心から可愛いと思ってるし、
Aさんに告白してきた誰よりも、
Aさんを好きな自信がある。

けれど、そんなにモテるAさんを
振り向かせる自信があるかと言われたら、、、

そんな自信は1ミリも持ち合わせていない。

sy「今まで誰の告白もOKしなかった子が
　君のことは唯一OKしたんだよ。

　あの子の中できっと君に特別な何かを感じてるんだよ。」

ys「そうなんですかね、、。」

”特別“

自信ないとか言ってたのに
その言葉に喜んでる自分がいて、

俺って本当チョロいやつだな。なんて

sy「大丈夫だよ。
　自信持って堂々とあの子の隣歩きな。」

優しく微笑むスヨンさんに
何だかちょっと泣きそうになった。

jh「そうだよ〜。
　お前がそんな自信なさげだと取られちゃうよ。

　ただでさえ美人なんだし。
　誰かに取られても良いわけ？」

ニヤニヤしながらそう言うジフニの言葉に
思わず想像する。

俺以外の誰か、男の人の隣で
あの綺麗な笑顔を浮かべて、幸せそうに歩くAさん。

俺以外の誰かとキスして、
手を繋いで、、、、

そんな、そんなの、、、、

ys「やだ、無理。絶対無理。」

jk「ふっㅋㅋㅋㅋㅋㅋ」

sy「そんな絶望の表情浮かべなくてもㅋㅋ」

そんなの俺にはどうやったって耐えられない。