金木犀【treasure】 (ページ13)

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13、幸せページ13

店長「Aちゃんは彼が好き？」

「、、、まだ知り合ったばかりだし、
　私は彼のことをあまり知らないから

　正直今はわからないです。」

店長「、、、、そっか、そうだよね。」

「でも、、。」

店長「ん、？」

ふと、よしのり君の可愛い笑顔が頭に浮かんだ。

「彼の気持ちに、真剣に向き合いたいです。」

私なんかのためにあんなに笑ってくれるなら
いくらでも笑わせてあげたい。

彼の笑顔が、少しでも多くなれば良いなと思う。

　
「彼のことを、、、、

　好きになりたいです。」

店長「、、、、、そっか。
　幸せだね、彼は。」

「そうですかね。」

店長「好きな人にそう思ってもらえるのは幸せだよ。」

「、、そうだと嬉しいです。」

不思議だ、彼のことを考えると
どうしてこんなにも穏やかな気持ちになるんだろう。

店長「、、一緒に働き始めて2年目だけど
　 Aちゃんのそんな顔初めて見たな〜」

「え、、、」

そういえばお昼もスヨンにそんなこと言われたな。

「どんな顔ですか？」

店長「んー、、、。
　幸せに満ち溢れてますって顔。」

「幸せ、、、。」

店長「いつもはもっとクールなイメージだからさ。

　いや〜知り合って2日でAちゃんにそんな顔させるなんて
　一体どんな子なのか楽しみになってきた〜〜」

自分じゃ気づかなかったな。

もしかして私って既に彼のこと気になり始めてるんだろうか。

いや、まだ2日目だし。
だとしたら私チョロすぎでしょ。

カランコロンッ

店長「お！！！！」

「あ、スアさんこんにちは〜」

su「こんにちは！！
　今日も“いつもの”やつで！！」

コツコツとヒールを鳴らしながら歩く彼女は
うちのカフェの常連さん。

「はーい、いつものやつですね。
　今日はお店で飲んで行かれますか？」

カプチーノにバニラシロップ追加が
スアさんの”いつもの“やつ。

su「うん、ここで飲んでいきます！
　あと、、これも一緒に。」

店長「クッキーなんて珍しい。今から仕事ですか？」

su「そうなんですよ。
　 Aちゃん行きたくないよ〜」

「じゃあ、、今日はいつもよりちょっと
　甘めにしときましょうか。お仕事頑張れるように。」

su「本当？助かります。」

「いえいえ、じゃあお会計400円です。」

su「あれ、クッキーの値段入ってる？」