221、痛み ページ38
周りで見ていた出待ちの人の中に
救急車と警察を呼んでくれた人がいたらしく、
ヨシ君が呼ぶよりも先にサイレンの音が聞こえた。
目の前の2人はそれも聞こえないほど焦っているようで、
ヨシ君は震える指でスマホの画面を触っている。
A「大丈夫だよ、ね。
2人とも、大丈夫だから。
いっ、、！！」
そう言って2人の手を握った時、
ヨシ君の方に置いた手がズキンっと痛んで思わず声が出た。
サイレンの音に安心したのか、
先ほどまで感じなかった痛みが手のひらと肩に押し寄せ、
体を縮こまらせながら痛みに耐える。
うわ、なんで刃の方握ったんだろ。
アホか私は、、。
ys「あ、、、っ、、、。」
何か小さく呟くヨシ君の方を見ると
先ほど、大丈夫。と言った時に私の血がついたようで、
赤く染まった自身の手を見て震えながら喉をヒュッと鳴らしていた。
血を見てパニックになったのか、軽い過呼吸のような状態になっている。
急いで切れてない方の手のパーカーの袖を使って、
ヨシ君の手のひらの血をゴシゴシと拭き取る。
A「大丈夫、大丈夫だよ。」
呼吸を荒くしながらそれを見るヨシ君に優しく語りかける。
ys「、、、はっ、、、っ、。」
A「ヨシ君、こっち見て」
私の声が聞こえていないのか、
手を見たままのヨシ君の頬に手を添える。
ys「Aっ、、、Aっ、、、。」
A「ね、大丈夫。これくらいすぐ治るから。」
ys「俺っ、、、見てたのにっ、、」
A「大丈夫だよ、ね？大丈夫だから」
私からぎゅっと抱きしめると、
ゆっくり私の背中に手が回った。
話しながらどんどんぎゅーっと手に力が込められていく。
ys「俺っ、、、ごめんっ、、ごめんっ、」
A「大丈夫だよ、大丈夫。」
とにかく落ち着かせようとぽんぽんと背中を撫でる。
A「ハルト」
ヨシ君の背中を撫でながら
そばで立ち尽くしたままだったハルトに声をかけると、
ハッとしたようにこちらを見た。
A「ハルト」
hr「Aちゃ、、あれ、、、おれの」
A「違うよ」
hr「でも」
A「違うから、おいで」
切れてない方の手をハルトに伸ばすと
ゆっくりこちらに歩いてきて、その手を両手で掴むと、
何度も「ごめん、ごめん。」と繰り返した。
意図せずとも、
彼らを傷つけてしまった事実がなにより辛かった。
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OnO(プロフ) - るいさん» コメントありがとうございます！YG社屋でやってたやつですね！！了解です！！ (2022年10月25日 10時) (
レス) id: 46042541d6 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - treasure mapのxマン当てゲーム？みたいなの見たいです！！これからも更新頑張ってください！ (2022年10月15日 23時) (レス) @page49 id: 58622dd93d (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 更新たのしみにさせてもらってます！ (2022年10月15日 5時) (レス) @page48 id: 5fff5886c4 (このIDを非表示/違反報告)
ボボ丸 - もう！めっちゃ面白かったです！更新待ってます♡がんばってください! (2022年10月12日 17時) (レス) @page44 id: 8e4bcc8082 (このIDを非表示/違反報告)
OnO(プロフ) - もさん» コメントありがとうございます！！Twitter風気に入っていただけてよかったです！！これからたくさん使っていきますね〜 (2022年10月11日 0時) (レス) id: 46042541d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ono | 作成日時：2022年9月23日 18時
