Everyday .1【treasure】 (ページ9)

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8、家族ページ9

父「昔からずっと歌手になりたかったんじゃないの？」

母「うん、ママもそう思ってたんだけど」

A「、、、え？いや、、」

母「歌歌ってる時は何よりも楽しそうだったもんね？」

父「うんうん、歌作ってるとこ
　こっそり覗きに行ったら
　
　今まで見たことないくらいワクワクした顔してたしね」

(おかしいな、、)

A「、、、、、え、、、？」

父「歌手になりたいんでしょ？？？」

母「パパとママに反対されると思ったの？？」

A「いや、反対っていうか、、あの、、」

父「反対なんかしないよ、2人とも」

母「むしろそうやって言い出してくれるのをずっと待ってたのに」

なんで2人とも嬉しそうに笑ってるんだろう

A「いや、、、だって、、、、、、
　普通反対するでしょ、、、？

　成功するかわかんないんだよ、、？。

　パパとママみたいに幸せな結婚生活なんてないかも」

父「パパとママみたいにならなくてもいいんだよ？」

母「うん、そりゃああなたの可愛い子供を見るのが
　
　ママのちょっとした夢だったりするけども」

なんだか鼻の奥がツンとして思わず下を向いた。

母「でもそれよりも
　 Aが一番やりたいことをやって、
　
　幸せでいてほしいな。」

父「気づいてないかもしれないけど
　音楽をやってるときのAは
　
　いつもキラキラしてるんだよ。
　何よりも楽しいって顔してね」

母「行きたいのなら行っておいで。

　パパもママも心から応援する。」

涙がボロボロと溢れてきた。

父「友達も言った通り、Aならきっと成功するよ。

　ママとパパにとってAは世界一の歌手だよ。」

母「辛くなったとき、怖くなったときには帰っておいで。
　
　絶対成功しておいでなんて言わない。

　やりたいことがあるならやっておいで。」

ああこの人たちの娘でよかったなと

心の底から思った。

私はただ自分で自分の夢を否定していただけだったのだ。

失敗することや、反対されることが怖くて。