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『涼太さん真ん中から逃げて!』



北人がインカムの向こうでそう叫んだのと、ガチャンと天井付近で大きな音がしたのがほぼ同時だった。



「え……?」



二体の鬼の動きを牽制しつつ距離を摂るようにステージの方へと逃げた。歯車が回るような音が響き、それが次第に早くなる。その音に合わせてあんな遠くにあった鳥籠がだんだんと大きくなってくる。



「北人!?!」



なぜ?と思った。このタイミングで落とすなんて約束が違うじゃないかと。だけど、落ち方は映像で見せられたものとは違って意味がわからなくて混乱する。けれど視界に入ったそのかごの中を見た瞬間に、涼太は理解した。



「お前さぁ!!」



座席を潰しながら籠が不時着する。
涼太は叫びながら駆け寄る。

馬鹿かお前は。こんな無茶してなんの意味がある?胸の中で湧いた苦情には聞いたばかりの彼の声で答えが返ってくる。


"やっぱり俺は、あなたの傍がいいよ"


だからって。やっぱり馬鹿だ。

籠は一体の鬼を巻き込んでいた。
はみ出した上半身を動かさない鬼は見ないことにして、歪んだ作柵の隙間から中に入る。



「北人!」

「……涼太さん」



インカム越しとリアルとで重なって聞こえてくる声。涼太はインカムの電源を着ると北人のそばに膝をついた。


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(プロフ) - かたはまさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえると凄く嬉しいです…!期待に応えられるように頑張りますね、これからもよろしくお願い致します! (2020年4月21日 1時) (レス) id: 1c76571629 (このIDを非表示/違反報告)
かたはま - すごい面白くて、世界観に引き込まれます!これからも、楽しみにしてます! (2020年4月18日 23時) (レス) id: 9a78e2b3a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月3日 15時

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