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ゴホゴホと咳をすると、ドロリとした感触。


肺が痙攣し、骨が軋み、筋が痛い。


痛い。痛い。




痛かった。



今はもう、吐血も収まり、臓器の一つ一つが活動を止めようとしているのがわかる。



心臓も、弱々しくトクトクいってるだけ。
それがだんだんゆっくりになって。



ねえ、手、握ってよ。


空気になって、消える。


それでも彼は手を握った。


昔の思い出が、浮かんでは消える。


目をうっすら開けると、大切な誰かが泣いていて。


なかないでよ。



ごめんね。






死は去った。



後には一人の少年が残された。

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淋萎 - この作品、凄く面白いですね!こう云うお話大好きです(´∀`)これからも頑張ってください*続き、楽しみにしていますノシ (2014年5月1日 20時) (レス) id: aa83778720 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シク | 作者ホームページ:<●><●>ゆっくりしていけ。  
作成日時:2014年1月14日 12時

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