いやよいやよもすきのうち！② (ページ30)

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おそろいページ30

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和「じょうくん、これあげる！」

にこにこと嬉しそうに大きめの袋を渡してくるのは俺の大好きな恋人。
「ふら、開けて！」と急かしてくる大橋はまるで小学生。無邪気デス！って顔してる。

大きな袋を開けるとその中にはトータルコーデ一式。見たことないブランドやけどシンプルな感じで他の服にも合わせやすそうな。

「なにこれ」

和「なにこれって！服やん！え！？服やで！？服も分からんの！？」

「うっさ」

和「じょうくんに似合いそうなん選んでんで〜！着てみて！」

ふらふら〜！と言いながら服を広げて着替えるよう促してくる大橋。
よく見るとネックレスとかブレスレットとかも入ってて、もうこんなんに金使わんでええのに。なんて思いながらも俺のこと考えて買い物してくれたんやっていう事実に死ぬほど嬉しくて口角が上がりそうになる。

「着替えるから、まって」

和「あ、せやな！登場してもらいましょう！！ちゃららら〜んって登場した方がいいよな！じゃあ俺向こうで待ってるから準備できたら言うてな！」

ちゃららら〜んってなんやねん、って軽くツッコミを入れる。寝室に入って行った大橋の背中を見つめながら「かわいいなぁ」と呟いてしまった。
でかすぎる足音で掻き消されてそんなこと全く当の本人は聞こえてないやろうけど。

プレゼントされたものは全部サイズがぴったりで、俺のこと熟知しすぎやろ…とニヤける。
正直俺と大橋の違うところはこういうところ。
俺は大橋の服を買うってなってもサイズなんて分からんし、そもそもプレゼントなんて粋なことは得意じゃない。

逆に大橋は頻繁にプレゼントを渡してくれる。
お返しせな、なんて思いながらもいつも何を返したらいいか分からんくて結局美味しいご飯を奢ることしか出来てない。

それでも「じょうくんありがと〜う！美味しいなぁ〜！幸せ〜！」と嬉しそうにご飯を頬張ってくれる大橋は天使、やと思う。

アクセサリー類も全部つけて、隣の寝室のドアの前で大橋に呼び掛ける。

「大橋？着替えたで？」

するとドア越しに大橋のデカイ声で「俺がどうぞ！って言うたら入ってきてなぁ〜！！」と。

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