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俺何言うてんねん…
思ってもないことを感情任せに。
大橋がリーダーで不安？
そんなん感じたことない。
大橋は誰よりも努力家で誰よりも周りを見てくれてる、ほんまリーダーは大橋にしか務まらん。
1人じゃ何もできひんくせに？
誰が言うてんねん。1人じゃ何もできひんのは大橋やなくて俺やろ。大橋がおらな何もできひんくせに…大橋のこと傷付けた。どうしよう。
後悔と反省がぐるぐる脳内を回る。
「もう…終わりかな…」
「勝手に終わらせやんといて！！！！」
突然の大きな声にびっくりしてブランコから落ちてしまった。
「いったぁ…」
「ごっ！ごめん！！！大丈夫？怪我してない？」
目の前にいたのは大好きな大橋で。
さっきあんな酷いことを言ったのに、こけただけの俺を眉毛を下げて心配してくれている。
なんでこいつはこんなに優しいんやろ。
俺には勿体なすぎる。
「じょうくん…？泣いてんの？…そんな痛かった？どこ痛いの？！」
泣いてないわ、そう言おうとしたけど嘘つけないぐらい涙が溢れて止まらない。
「じょうくん？！」
アワアワする大橋を抱き締めたい、けど俺にそんな資格ない。心が痛い。はやく謝らないと。さっき言ったこと全部嘘や、ってはやく謝らないと。
止まらない涙と震える体を、ふわっとあたたかい体温が包み込む。
…安心する心地よい体温、鼓動、香り。
「じょうくん、ごめんなぁ。じょうくんにも言われたけど、俺じょうくんおらんな何もできひんねん。だから俺のそばから離れやんといてほしい。わがままかなぁ？もう俺のこと嫌いになった？」
消えそうで、少し震える声。
俺が言わないと。大橋を安心させてあげないと。
「じょうくんのこときらいなんて嘘。きらいなんて言ってごめんな？俺はじょうくんのことだいすきやから。」
「お…おおはしっ…ごめんっ…おれ…っ」
「じょうくん、大丈夫。じょうくんは俺のことすきやもんな。思ってないこと言ってごめん、って思ってる？大丈夫やで、わかってるから。」
大橋は俺に甘すぎる。
俺も俺に甘すぎる。
「おうちかえろ。お腹空いたなぁ。」
「大橋、ありがとう。……ごめんな。」
ずっとずっと、
ありがとうとごめんなさいを
言える関係でいてください。
fin.
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作者名：おまめ | 作成日時：2020年5月10日 15時
