いやよいやよもすきのうち！ (ページ32)

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不器用　◎ ページ32

※橋丈

※橋丈です。絶対的受けを信じてやまない勢ですが逆転の発想に目覚めました。

〜

予定より早く仕事が終わり、丈くんより先に帰宅した。
丈くんが大好きなオムライスでも作って待ってるとしますか。
帰ってすぐにシャワーを浴び、濡れた髪のままキッチンに立つ。

ガチャ

扉が開く音と共に愛しい丈くんの声。

丈「ただいま〜。」

おかえり、と返事をする。
いいにおいする！とリビングに入ってきた丈くんは嬉しそうにキッチンにやって来た。

丈「オムライス作ってくれてる！」

目を輝かせ、まるで少年のようなリアクションに思わず笑ってしまう。

「先シャワーしておいで？」

そう言うとなんだか納得のいかない表情を見せる。

「どしたん？」

料理する手を止め、サッと手を洗いタオルで拭く。体ごと丈くんの方を向き腰を引き寄せ、そう尋ねる。

丈「いや、なんも…」

「なんもない顔じゃなかった〜」

分かってて聞く俺も意地悪やなぁなんて。
丈くんの耳は真っ赤。
帰ってきてまずはぎゅってして欲しいねんな？
それをシャワーしておいで、なんて目も見ずに言うたから寂しかってん。
丈くんのことならなんでもお見通し。

体を少し離し、頬を両手で包み、おでこ、鼻先、最後に口にキスを落とす。

「ほら、シャワー行っておいで。続きはオムライス食べてからたーっぷりしてあげるから。」

そう言って丈くんの唇に指を這わす。
真っ赤に顔を赤らめた丈くんは「ほんま意地悪や…」と小さく地団駄を踏んでシャワーに向かった。

こんな可愛い丈くん、俺しか知らん。
俺だけの可愛い可愛い丈くん。

fin.