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キスして、
水田先生が来た時。
俺はなんも言葉が出えへんかった。
Aがあの時の顔してる。
下向いて……
その時、俺の中で何かが弾けた。
俺じゃダメなんやって分かった。
負けたって思った。
今ここでAを離さな
この先何回この顔させるんやろって…
そう考えただけで自分も辛くなった。
俺の5歳からの恋はあっという間に終わった。
もちろん、Aのことは好きやけど
今のAのこと好きになっても
俺もAも辛い思いするだけや。
……………
Aと別れて、
学校の中をブラブラ歩いてると
水田先生に会った。
こんな時に…
『……諦めたわけちゃうから』
水田『……なんの事や。』
なにシラ切ってんねん……
『分かってるやろ。Aの気持ち。
Aのこと…
どんだけ見てきたと思てんねん…
さっき…見たらすぐ分かったわ。
先生もそうなんやろ？』
水田『………』
『…分かってる。言える立場やないよな。
それが逆に腹立つねん…ほんま…
でも誰かに言う気はないから。
Aが嫌がる事したないし。
やからこそ、泣かしたりしたら
水田先生でもほんまに許さへんから。
すぐに奪い返す。
………ほな、俺行くから。』
こいつがどうなろうと知ったことやない。
けど、Aが悲しむのだけは絶対に嫌や。
こいつなんかより
絶対に俺のが幸せにしてやれる。
勝負はこっからや。
先生と話終わり、
気づけばトイレに来ていた。
………あれ、何でやろ。
なんでこんな泣いてんの、俺……
諦めたわけちゃうのに
なんで………
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作者名：あいき | 作成日時：2019年7月11日 0時
