ウェデングベルが鳴り響いて_Takanori.I

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その年に限ることなく初詣やなんかに行く以外には
俺が仕事でどこにも連れて行ってやれなかったなぁ。





だからお正月行事も何にもしてやれなくて
少し後悔した面もある。






君が3歳の時なんか特に。







その日も元日飲み会に始まり、恒例のトレーニング。




朝の寝起きに会ったきりでろくに会話も出来てなかった。





トレーニング休憩中、
ピロンと鳴った携帯を覗くと添付されてきた写真が3枚。







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着付けしてみたよー、の1行と子どもたちの写真。





湊人と結人は凛々しくて、
りっちゃんはぶうっとふてくされた顔。







「ふははっ」

「岩ちゃん何見てんの？」

「写真送られてきたんですよ、子どもたちの」







駆け寄ってきたのは敬浩さん。
敬浩さんもちょうど休憩中みたいだった。








「たぶん着付け途中になんかあったんですよ、これ。」

「うわぁ、可愛い！姫！結婚する！」

「毎回言ってますけどあげませんって、」








敬浩さんと話していると再びピロンと音を立てた携帯。









A:ちなみに莉津は着付け中に走り回ってこけちゃってふてくされ中。

今からご近所さんに挨拶してきまーす！

剛典はトレーニング頑張ってね(^o^)








「ほら、見てください敬浩さん！
やっぱり着付けしてる時にふてくされたって言ってます、笑」

「ほんとだ、可愛い！やっぱり結婚...」

「だからあげませんって！」



「にしても、岩ちゃん愛されてんなぁ」

「いやいや、そんなことないっすよ」







俺から見ればかなーり愛されてるよ

なんて言った敬浩さんに少し恥ずかしながらも
ありがとうございます、と言ってそのまま別れた。







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しばらくするとまた通知が。






内容は、近所の人に新年の挨拶に行ったところ
子供たち3人ともべた褒めされたとのこと。





そしてまた添付されてきた写真には

恥ずかしそうにピースをする湊人と、

某仮面ライダーの変身ポーズをする結人、

さっきとは打って変わって満面の笑みを浮かべるりっちゃん








今年初の満面の笑みって感じがして、
嬉しそうに笑う君を直接、見たかったなぁ。









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