ウェデングベルが鳴り響いて_Takanori.I

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「岩ちゃんそれ、何持ってるん？」

「これっすかー？知りたいっすかー？」

「なんや、その言い方！笑」








小さな紙袋を片手に楽屋に入ると
早速食いついてきた健二郎さん。








「これね、莉津が作ってくれたんですよ。
今日何の日か知ってます？」







小学2年生になった莉津は、
今年は初めての手作りチョコレートをくれた。









「そのぐらい分かるわ！バレンタインやろ？」

「この歳になっても俺もまだ貰えました、笑
俺もまだまだモテましたよ、健二郎さん！！」

「そんなのモテてるうちに入らんからな！」









相変わらず、ちっちゃいことで言い合って
わちゃわちゃしてる楽屋。









「おはようございまーす」









と、ここで、隆二さん登場。






「隆二ぃ、岩ちゃんがぁ」

「え、なになに？」









健二郎さんが隆二さんに駆け寄ると
食いつきのいい犬みたいに2人して俺の方に近寄ってきた。









「莉津がバレンタインくれたんですよ！」









自慢げにそう言うと、羨ましいなあとニヤニヤ。



まるで、ちょうだいと言わんばかりの上目遣いでこっちを見てる。








「10個あるんでー、ひとつだけですよ？」








今日は娘がいる俺が、優位な立場。笑









「本当に！？岩ちゃん優しい〜」

「お前のそういうとこ大好きやぞ！笑」









健二郎さんのは信用ならないけど、笑








そのあと、他のメンバーもそろって、
俺はひとつずつチョコレートを配ったのだった。









家に帰ってから、





「どうせメンバーさんみんなに
取られちゃうだろうと思って多めに入れたんだよ。」





なんて笑いながら言うAには、
さすが一枚上手だ、と感じさせられたなあ。









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