それでも家族なんです__Takanori.I

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「っ、ごめんなさい…」

「何でこんなところにいたんだ」









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「それは…」

「莉津っ！！」









A、到着。

俺が莉津たちを見つけたときに呼んだんだ。









翔くんのお母さんはまだかな。









「A、ちょっと莉津連れて帰ってあげて」

「わかった」









熱出てないかな

夏風邪こじらせちゃわないかな









って、そればっかり考えてたけど
ふと翔くんを見ると
翔くんの方がびしょびしょで









「ほら、」

「ありがとう…ございます」









持ってたタオルをふわっと投げた









「雨降ってきたから、ここまで来たのか？」

「莉津濡れちゃうといけないから、
甚平脱いで傘みたいにしたんだけど
やっぱり濡れてるから寒くなってきたみたいで
だから、休憩しようと思って…ごめんなさい」

「さっきは俺も悪かった、ごめん」









彼は彼なりに、守ろうとしてくれてたんだな





嬉しいような寂しいような

そんな気持ちになった









「莉津、大丈夫ですか？」

「分かんない、電話してみようか」









神社の境内で2人座り込んで話す








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「少し熱があるみたいだけど大丈夫だって」

「よかった…。俺、その…守りたくて…」








涙を流しながら話す翔くんを見て







小学生の頃の淡い思い出を
ふと思い出した。









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