それでも家族なんです__Takanori.I

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「お医者さん？」

「う、うん」

「めっちゃいい夢だと思うよ」







不安そうに剛典を見つめて話す湊人と
湊人のやりたいことを聞いて
途端に目をキラキラと輝かせ始めた剛典









「ほんとに！？」

「でも…」

「でも？」

「んーーー」









かと思えば顔色を曇らせて
うーんと何かを考えて始めた剛典









どうしたらこんなに表情変えれるんだってぐらい
コロコロと表情が変わっていく









「そうだ、中学受験するか？」

「え！？」

「なんだよA、急にビックリするだろ」









そう、声を出してしまったのは
隣で黙って聞いていたはずのわたし。









だって、中学受験なんか考えてもなかったし



もうそんな年か、って寂しくもなるし



そもそも中学受験ってどこの中学校選ぶかで
かなり変わってくるだろうし



何もかも平凡なわたしには
到底分かりっこない話でもあるし









「でもどこの中学…？」

「慶応、」









慶応、ケイオウ、けいおう、、









「慶応！？」

「だーかーらー、静かにしよ( 笑 )」









あそこ、医学部あるし。

なんてさらっと言ってる剛典に
これまたキラキラと目を輝かせて聞いている湊人









「ぼく、けいおう行く！」


「でも暇なときはダンスやればいい
無理にとは言わないけど、
慶応のダンスサークルは楽しいぞ ( 笑 )
それに両立することは絶対自分の糧になるから」


「そっか、…ダンスはもう少し考えてみる」









本題のはずのダンスの話は何故だか一旦保留、

これに加えて慶応義塾の中学受験をしてみよう
そんな話で落ち着いた。









やれやれ、大丈夫かな。









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