夏の日 すべてが終わった日の後で 降谷さん�ぁ �のんの様リクエスト＊ ページ34
「じゃ、僕たちはこれで……」
財布を取り出そうとする降谷を梓さんは「いいですって」と制止する。
しかし流石にそんなわけにはいかない。
「なら、私が払います。……彼の退職金はまたの機会に」
「先輩！？」
降谷は大きい声を出した。おい、と睨みつけると、あ、と口元を抑えた。
勿論のことだが、私が奢ることに驚いているのではなく、『またの機会に』のほうに驚いているんだ。冗句でもそんなこと私が言わないとでも思っているのだろうか。
私はそこまで冷徹な人間ではないんだが。如何せん組織が組織だからな。
「おいくらです？」
「８００円になります」
私は丁度出して、レシートを受け取った。
受け取るときに触れた彼女の手はとても冷たかった。
「久々にこんなおいしいコーヒーを飲みました。また来ます」
「ありがとうございます。またお待ちしてますね！」
「それでは」
私はそう言って店を後にした。夏の日差しがまた襲い掛かる。
降谷は梓さんと一言二言話してから、店を出る。
ドアをとても名残惜しそうに閉めて。
「……もっと話してきてもよかったのだが」
「いえ、もうすぐ約束の３０分でしたので。それに……」
「それに？」
言いかけて言葉を飲み込んだ降谷に続きを促す。
店に戻りたくなるくらいの暑さが地味に私を苛立たせる。
「あれ以上いたら、『こっち』に戻れなくなる」
「そうだな」
「先輩が、『またの機会』って言ったのは驚きましたけどね」
冗談でも嬉しかったです。降谷は手で仰ぎながら言った。
目が若干潤んでいる。いい年こいた大人が。
「上が許可するかはわからないけどな。ちゃんと掛け合ってみる」
「……ありがとうございます。大好きです先輩」
「偉大なA先輩のことをもっと好きになって、焼き肉でも奢ってくれ」
そういうのは風見に頼んでください、といつもの調子に戻る降谷。
でもなぜか視線は外された。――ってか急に大好きとか言うんじゃねえ！ 驚くだろうが。
帰りは駅に向かわず、米花公園に向かう。この後別の事件の捜査が控えているので、風見に迎えに来てもらう予定だったからだ。
公園内に這入ると、暑さが若干凌げた気がする。
木々がそよそよと揺れる。周囲には誰もいない。ここは平和だななんて思う。
「……俺やっぱり先輩がいないとだめです」
急に降谷は呟く。なんでこいつは私の前になると女々しく弱気になるんだろうか。
風見や他の奴らには辺りが強いのに。
彼はいつの間にか足を止めて俯いていた。
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アニオタ - やばいやばいやばい！！快斗くんやばい…っ！！！ (2018年6月3日 23時) (
レス) id: e9f436c148 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜の花びらさん» 深夜にレス失礼します。この作品の続編にリクエストを投稿しましたので、お時間のある時にご覧いただければと思います。リクエストありがとうございました。 (2018年1月20日 2時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - ひよこさん» よかったです〜〜！ ぜひぜひ何度でもしてください〜〜！ 私も楽しかったです〜〜！！！ (2017年12月15日 23時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - イヲハさん» ありがとうございます！！すごく面白かったです感動しました！ほんとに私が想像していたスコッチでした（n回目）またリクエストすると思いますがよろしくお願いします！笑そして昨日楽しかったありがとう〜 (2017年12月15日 6時) (レス) id: 7e626f0eed (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - シルビアさん» 深夜にレス失礼します。コメントありがとうございます。修正しようと思っていたのを忘れていました^^; ご指摘ありがとうございます！！ ありがとうございます、頑張ります！！ (2017年12月15日 1時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
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