冬の日 マフラー 降谷さん�◆ �光音さまリクエスト＊ ページ23
「……なんだか混雑しているな。はぐれると面倒だから、俺のそばから離れるなよ」
そんなことを言われて、つい頬が赤くなる。
見られたくなくて、下を向く。心臓がうるさい。
けれど駅に早くついてほしいとは思わない。
数分後、当然だが駅についてしまった。改札を出て、目的地まで寒空の中歩く。
にしても先輩は仮にも女の人急に抱きしめて何と思わないのだろうか。
いくらこんな私でも――いや、思い上がりはよそう。
何とも思ってないから、迷子にならないよう手を引いてくれり、人に埋もれないよう抱きしめてくれたり、きっとそうだ。人間だと思われてないのかもしれない。ペット的な。……自分で考えていて悲しくなる。
仕事に集中しよう、と思い、軽く深呼吸し「切り替え切り替え」なんて心の中でつぶやいた。
＊ ＊
「――これで終わりだな。今日は社に戻る必要は無いし、このまま帰ろうか」
18時。いつもよりは早く終わった。降谷先輩の的確な指示のおかげである。
冷え切った街中はクリスマス用に用意されたイルミネーションが瞬いている。
気が少し早い、赤と緑を基調した光で空のお星さまを見ることができない。
不意に息を吐くと、白く目前を濁らせた。手が悴んでいく。
「寒い、か？ 右手を出して」
返事をする間も無く、手を出すように促され、そして手と手を重ねるように誘導される。
先輩の左手はとても大きくて、温かい――ってえええ？
「せ、せ、先輩!? これって……」
「Aさんの手、思ったより冷たいな、冷え症？」
私の話を聞きもせず、先輩は二歩先を歩いていく。
しかしすぐ立ち止まって「なんで重ねてるだけなんだ？」なんて素っ頓狂な顔して聞いてくる。
「だって……その」
「重ねているだけって、どう見たって変だろ。ホラ」
「ええっと……」
半端な態度を取ると先輩は手をサッと除けてしまう。
そして左手をコートのポケットの中突っ込み、また歩き出した。
「あ……」
「なんだその声は」
顔も合わせてもくれない。
人でごった返す大通りなのに、私と先輩の二人きりでいるような錯覚が起きる。
――手、繋ぎたかった。なんて、言えないよね。
「どうした。思ってるだけじゃ伝わらないぞ」
踵を返し、先輩は私の前に立ちはだかった。
身長差で見下ろされるのはいつものことだが、なんだか威圧感が増している。
勇気を出して「あの……手」と言うと先輩は「聞こえない。ん？」と鼻で笑いながら言う。
「えと、手を……」
「聞こえない」
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アニオタ - やばいやばいやばい！！快斗くんやばい…っ！！！ (2018年6月3日 23時) (
レス) id: e9f436c148 (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - 桜の花びらさん» 深夜にレス失礼します。この作品の続編にリクエストを投稿しましたので、お時間のある時にご覧いただければと思います。リクエストありがとうございました。 (2018年1月20日 2時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - ひよこさん» よかったです〜〜！ ぜひぜひ何度でもしてください〜〜！ 私も楽しかったです〜〜！！！ (2017年12月15日 23時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - イヲハさん» ありがとうございます！！すごく面白かったです感動しました！ほんとに私が想像していたスコッチでした（n回目）またリクエストすると思いますがよろしくお願いします！笑そして昨日楽しかったありがとう〜 (2017年12月15日 6時) (レス) id: 7e626f0eed (このIDを非表示/違反報告)
イヲハ(プロフ) - シルビアさん» 深夜にレス失礼します。コメントありがとうございます。修正しようと思っていたのを忘れていました^^; ご指摘ありがとうございます！！ ありがとうございます、頑張ります！！ (2017年12月15日 1時) (レス) id: da7fe4e2aa (このIDを非表示/違反報告)
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