Sixth. ページ6
「 俺、あんま隠せないんで言うんですけど。
Aさんに一目惚れ、しました。」
『 え、…』
あまりにも真剣な顔して言ってくるから飲み込みかけてる。
あり得ないだろう。アイドルだぞ。
ていうか誰が聞いてるかわからないところで告白するか普通。
『 ドッキリか、なんかですか?』
「 そういうドッキリ好きじゃないし、そんな事でこんな危険な事しない。」
『 だって、貴方みたいなキラキラした人が私の事なんて好きになるはずない。』
「 俺の好きな人そんな風に言わないで。俺、女の人見る目はあるから。でも、答えは急ぎません。お互いの事何も知らないし。だから、少しでも意識して俺の事考えてくれたら嬉しいです。また、連絡しますね。」
『 あ、え、あ、はい、』
「 耳赤いよ、また会おうね、Aちゃん。」
『 え、名前… 』
「 名刺もらったから。」
ひらひらと手を振り最後まで余裕な彼を見て少しだけ悔しくなって。
『 連絡待ってるね、ひかるくん!』
余裕ぶって笑顔で手を振り返しながら言うと、彼が一瞬目を見開いて止まり、俯く。
「 …っ、それは、反則だろ、… 」
ちょっと見ると耳たぶが赤くてそれだけでかわいいなと考えてしまうくらい、今思えば彼に既に夢中だった。
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作者名:碧 | 作成日時:2024年3月26日 23時