Wind Beneath My Wings.《後編》

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宮舘 side









ふと窓を見ると、雪が降っていた。

ホワイトクリスマス、か。

どうやら康二もそれに気付いたらしく。





向井「なあ、見て！雪や、雪降ってんで！」

佐久間「え！ほんとじゃん！しかも結構積もってる！」

向井「中庭行きたい！」

「でも風邪ひいちゃうよ？」

向井「だいじょーぶや！その為にみんな服とかくれたんちゃうん？ほら、これとかめちゃめちゃ温かそうやん！」





貰ったばかりのアウターに袖を通して、もうすっかり外に出る気満々。

多分それはふっかのプレゼントだったかな。

風邪を引きそうでヒヤヒヤだったけど、こんなに嬉しそうだし少しだけなら、ね。

ブランケットもしっかり膝にかけて、5人で中庭に出た。









佐久間「雪や雪や〜！！………冷たっ！！！」

目黒「佐久間くんびしょびしょじゃん笑」




こんな寒い時に中庭に来るのも俺らだけで、貸切状態の中庭。

人一倍テンションの高い佐久間が思いっきりその場に寝そべって、雪で真っ白な地面にくっきりと人型が。

おかげで佐久間が着ていた服は変色してびちゃびちゃに濡れていたけど。






ラウール「見て見て〜雪だるま！」

向井「え、ちっちゃくて可愛いやん俺も作ろ」

「ちょっと、あんまりはしゃぐと風邪引くよ」

向井「もう、舘様は過保護やなぁ………俺らSnow Manやで？雪男が雪にはしゃがんとどうすんねん！」








俺の心配をよそに、康二は小さい雪だるまを作り始めた。

ちょうど9体、だけどやけに頭の大きな雪だるまが1体いる。

目黒「ねえ、これもしかして笑」

向井「それはふっかさんやな！愛をこめて頭を大きくしました笑」





子供みたいに楽しそうにはしゃぐ康二の様子を、ラウールがスマホで撮影していたみたいで。

俺らのグループLINEにその映像が送られると、すぐさま既読がついた。

そのあとすぐに『おい、やめろ！』ってふっかから返信。









こんな楽しい時間が、いつまでも続いてくれると信じていた。

だけど現実は甘くなかった。









………康二が外に出たのは、これが最後だった。









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