空色ホットライン (ページ8)

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「んん？」

『おれは照の好きなとこ、カラダとはまだ言えないなあ。』

「え、ふたりだって過ごしてきた関係長いじゃん。」

下唇を突き出した佐久間はけれど、満更でもないというように照れた顔して笑っていた。

好きな所がカラダだと言い張れるのは、それくらい佐久間のことを信頼しているということで。

『そうなんだけど。俺と照は今までなんとなく一緒にいたってだけだから。
そこに名前なんてないよ。

でも佐久間たちはちゃんと自分の気持ちに素直になってその関係に名前を付けた。
そこから色んなことをふたりで過ごしてきたじゃん。

それにお前の良いところなんて死ぬほどあるから。
なのにあえてカラダって言ったのは、たぶん照れ隠しだと俺は思うけど。』

「…そっか。そっかぁ。」

パチクリさせていた目がたちまち緩み、ニコニコ笑顔になった佐久間。

まじで分かりやすいなコイツ。機嫌もすっかり直ったみたいで。

「まぁ、佐久間さんもあの子のカラダ好きだし～！」

『おーおー、そういうこと。』

佐久間が白い歯を剥いてニカッと笑った。
まるで太陽を彷彿とさせる明るい笑顔。

やっぱり佐久間にはこの顔が一番似合う。

「ふっかも照のカラダ好き？」

『ん？あー、まぁ。
あの肉体美は見てて惚れ惚れするよな。顔も好きだし。』

「ふふ、大好きだね～。」

『は？』

「やっぱりふっかは照のこと大好きなんじゃん！」

『ええっ？』

驚きそのままに聞き返すけど、佐久間は
「そっかそっか。あいつ俺のこと大好きじゃん～。」と、
すでに心は地方にいる自分の恋人へと向けられていて。

急に早まる鼓動を抑えるように胸に手を当ててみても、心臓はドキドキうるさく鳴るばかりだった。