空色ホットライン (ページ11)

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「お、メンバーのことはなんでも理解してるんじゃないの～？？」

ざわとらしくそう言って顔を覗き込む佐久間。
してやったり、と少し嬉しそうにニヤつくその顔は普通に腹立つけど。

『その原因が思い当たらないから困ってる。』

「そうかな、照がなんかしたんじゃないの？」

『してねえよ。…え、した？』

まったく思い当たる節はない。

強いていうなら構いすぎ？いやだって舞台中はどうしてもふっかの体調が心配になるんだもん。

SnowManの最年長で歴も長い。責任もそれなりに大きいふっか。

いつかみたいに大幅に体重が減ってしまって、心もからだも苦しいなんて思いは絶対させたくないし。

あれやこれやと考えを巡らす俺をしばらくじっと見ていた佐久間が含み笑いを作る。
…やっぱりその顔がかなりうざい。

『佐久間なんか知ってんの？』

「んー？ふっかは照のストイックなとこが良いって。」

…知ってる。それは取材で色んな人から散々聞いてきた褒め言葉。
自分も意識してるもんだから、褒められても正直しっくりこない。

まあ、ふっかの口から聞くのは悪くないけども。

目を合わせずに伏し目がちに俺を語るふっかを思い浮かべて少し微笑むと、佐久間は悪戯に目を細め言葉を繋げた。

「話が面白いとこも好きだって。」

『ふーん。』

「振り付けが唯一無二だって。」

『…なにそれ、ふっかがわざわざそんなこと言ったの？』

「うん。あと体も男らしくてかっこいいって言ってた。」

『…は、マジ？』

ほんとに？心の中でもう一度呟く。ふっかが俺の体がかっこいいって？

「…あれ、今のは言ってなかったっけな？ちょっと曖昧だけど。」

『おい忘れんなよ。なぁ、他は？なんか言ってた？』

途端、機嫌が良くなる俺。
なぜかつられて機嫌を上げた佐久間は記憶をなぞるように視線を斜めにずらし、

「怒る時も頭ごなしに怒るんじゃないからいいって。」

『ふーん。』

「俺には怒る時怖いのにね。」

『うるせぇ黙って。』

「はぁーい。」

『嘘、もっと教えて。』

「キラキラしてて眩しいって。」

…なにそれ。なんだそれ。
それは確実にこっちのセリフだ。