愛され貴族【iwdt・nbdt】

バレンタインの光景 ページ19

side Iwamoto

「〜♪」

舘さんが鼻歌まじりでノリノリ。
チョコレートを湯煎で溶かしている。
休みの日だから、料理するのは分かっていたが、まさか、スイーツを作るなんて！
しかも、俺の大好物のチョコレート！

「あの、さっきから俺の事、ジロジロ見ないでくれますか？気で散るんですけど。」

「舘さん、このチョコレートって！？」

期待してもいいよな！
舘さんはため息を漏らして、照れながら「そうだよ」と言った。

「言ったおくけど、翔太の分もあるから。照だけのチョコレートじゃないからな！」

「分かってるから。これって、雪だるまの形？」

「…うん、Snow Manだから。えーっと、これはね、トリュフチョコレート。それでこっちは、流行りのルビーチョコレート。ふふっ、俺の中では満足かも。」

舘さん、テンション上がってるな。
ちなみに、何故、翔太が居ないのかと言うと買い物に行ってるから。

「先に食べてもいい？」

「ハァーまだ完成してないけど。取り敢えず、出来た分はあるし…まあ、チョコ好きの照なら、そう言うと思ったよ。ほら、口開けて。」

舘さんから直接くれるの！？
今日は甘い日だな。

「あーん。」

「うわー舘さん、美味しい！とろけるー！」

俺は思わず、舘さんに抱きつく。
真っ赤なエプロンをかけた舘さんが

「ちょっ、喜ぶのは良いけど、抱きつくなっ！」

と恥ずかしそうに言う。

「舘さんに永遠にチョコ、作ってほしいわ。」

「何だよそれ、あはは。やっぱり、この筋肉なのに、チョコ好きとか…ギャップが凄い。ふふっ、照、可愛いな。」

舘さんの好きが漏れてるんですけど！
そういうのは、心の中にしまっておいてよ！

「ちょっと、可愛いとか、舘さんやめてよ！」

こっちが恥ずかしくなるから。
もっともっと好きが更新されるわ。

「ただいまー。」

「あっ、翔太が帰って来た。」

舘さんがチョコレートを持って翔太を迎えに行く。テンションが珍しく高い。
舘さんのこのテンションはレアだぞ。

「じゃあ、はい、翔太、口開けて。」

「えっ、な、何！？パニックパニック！」

「俺が作ったチョコ、食べて。ほら、あーん。」

翔太が口を開けて舘さんが入れる。

「うまっ！？」

翔太が俺を見てあまりの美味しさに驚く。

「翔太の反応、毎回、面白い。」

「涼太、何でチョコ作ってんの？」

「もうすぐバレンタインデーだから。2人にあげようかなって。」

舘さん、大好きだわ。
一生、離さねぇ！

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