犬か飼い主か ページ18
ut「あれ、Aちゃんやん。どしたん?そんな落ち込んだ顔して」
『ご機嫌麗しゅうございます、鬱様。先程は総統閣下への連絡を繋いでいただき、ありがとうございました。』
ut「なら、これ終わったら一緒にデートしよや」
『申し訳ございませんが、このあとも業務が残っています。お言葉ですが、鬱様も。』
ut「……年々トンちに似てきとるよな」
『お褒めに預かり光栄です』
ut「うん……まあ、それでええわ」
微妙な反応を見せ内ポケットに手を入れた鬱様を見て、先程より少し大きい声で彼の名前を呼んだ。
『鬱様、……ここは食堂にこざいます』
ut「ごめんやん、癖やって」
両手を挙げて甘ったるい声で言う鬱様に女として頭で警報を鳴らしつつ、幹部様に向かって顔に出す訳には行かないと踏みとどまる。危なかった。
無表情、クール、なんて良く言われたが、自分ではその自覚はあまりない。
”もっと笑えばいいのに”
昔、あにに言われた言葉を思い出す。
”つまんない顔だな”
昔、幼馴染に言われた言葉を思い出す。
今でも思い出す度イラッと来るが、鏡で見る自分の顔が面白い顔だと思ったことは1度もないし、楽しそうな顔だと思ったこともない。
感情がない、という訳では無いが、感情表現は苦手だと言っていいだろう。
ut「で、そこでわちゃわちゃしとる奴らはどしたん?」
『嗚呼、あちらは……』
ht「花壇を荒らした罰、トマトの刑」
ut「今の必要最低限の言葉で全部理解したわ」
”ほんまトマト嫌いやなぁ、”とゲラゲラ笑いながら言う鬱様と、嘲笑うような瞳をあちらに向けるひとらんらん様。
tn「Aー!ちとこっち来てや〜」
『はい、すぐに!……では、失礼致します』
げっそりとした顔のゾム様とシャオロン様の横を通り過ぎ、トントン様の前でカーテシーをする。顔をあげれば、何故か不服そうな顔で横に座っている総統閣下。
……あー、これは、面倒くさいやつだ。
、気が緩んでるな、引き締めねば。
gr「あまり鬱に近づくな、伝染ったらどうする」
『お言葉ですが、それなりの距離保って、「だめだ、1メートルは離れろ」……』
tn「あいつに近づくとロクなことにならへんし、グルさん拗ねて二次被害出るから辞めといた方がええで」
gr「そうだ!」
自慢げに言えるようなことでは無いと思うのですが……
だが相手は主、はいかイエス以外ありえない。
『承知しました』
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ゲリラ - ciもグルだったかぁ〜 こんばんは!コメント返しありがとうございます。こちらこそ読ませていただくのでよろしくお願いします^ - ^夢主が今まで演技してたのも良いし、その演技を辞めたのも良い😭これからも更新頑張ってください (4月14日 23時) (レス) @page25 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - ゲリラさん» コメントありがとうございます!私もこういう系で主人公が誰一人として信じて貰えないのを疑問に思っていたので、安心していただけて良かったです!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願いします! (4月14日 10時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
ゲリラ - こんばんは!初めて読みましたが夢主が論破しようとしているシーンは最高ですね( ^ω^ )しかも何でみんな信じてあげないんだ!!と思いましたが信じている人もいて安心しました!更新待ってます!頑張ってください❣️ (4月13日 22時) (レス) @page24 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
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