私が守るは、 ページ15
A様はもっと、休むべきだと思うのだ。
「新人!ここの掃除足りてない!!」
「はい!!すみません!!」
「分かったらすぐやり直し!!」
私が新人を叩くとしたら、A様は新人のメンタルケアをする。理由は簡単、すぐ辞めてしまうからだ。
新人のメンタルケアに、尋常じゃない通常業務、幹部様のお世話等の特別業務、各箇所の見回り。
それを毎日、一切手を抜かず、一切嫌な顔せずこなしている。
それ故幹部様からの信頼も厚いのだが、それをよく思わない者もいた。正直、その妬む気持ちは分からなくもない。
でもそれ以上に、
『ミィナ、今戻ったわ。私は2階から上の階を窓拭きをしてくるから、ここ一体の窓拭きは頼める?』
「それでは、A様と釣り合っていませんが、」
『大丈夫、恐らく今3階で幹部様が鬼ごっこ中だから、新人メイドを行かせるわけにはいかない。』
「……承知しました、お気をつけて」
『ええ、』
妬む隙なんて、ある訳が無いのだ。
尊敬と敬愛、この人にならついていけるという一種の依存。総統閣下に持つ感情と、何ら遜色の無い気持ち。
私もいつか、この人のように。
”私も、あなたみたいになれますか?”
”……そうね、でも、”
『ミィナも、気をつけて』
”あなたはあなたでいいのよ”
嗚呼、かっこいい。
この人のためなら、新人に嫌われたって、吐くまで仕事をさせられたっていい。
私には、A様が居れば、
A様のいるところに、私が居れれば、あとはもうどうだっていい。
「……憧れる、」
なんて、厚かましいほどに。
shp「あ、副長さん」
「ショッピ様、ご機嫌麗しゅうございます」
shp「ちっす、さっきAさん上行きましたけど、大丈夫っすか?」
「……A様を、疑っておられるので?」
shp「……」
散々無表情だのクールだの言われているこのショッピ様だが、案外わかりやすい節がある。
声も挙動も顔も、見ればわかる。
私は貴族の出だから、そういうのは慣れてるし、叩き込まれた。
もう、あの名前なんて捨てたけど。
”私はいいと思うわよ?その名前”
”でも、踏ん切りをつけたいので”
”……なら、こんなのはどう?”
「あの方なら、大丈夫かと。」
”ベイリー、私は結構気に入っているのよ、この意味。あなたの元の姓も、好きなんだけれどね”
【意味】
ベイリー
外側の防護壁。
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ゲリラ - ciもグルだったかぁ〜 こんばんは!コメント返しありがとうございます。こちらこそ読ませていただくのでよろしくお願いします^ - ^夢主が今まで演技してたのも良いし、その演技を辞めたのも良い😭これからも更新頑張ってください (4月14日 23時) (レス) @page25 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - ゲリラさん» コメントありがとうございます!私もこういう系で主人公が誰一人として信じて貰えないのを疑問に思っていたので、安心していただけて良かったです!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願いします! (4月14日 10時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
ゲリラ - こんばんは!初めて読みましたが夢主が論破しようとしているシーンは最高ですね( ^ω^ )しかも何でみんな信じてあげないんだ!!と思いましたが信じている人もいて安心しました!更新待ってます!頑張ってください❣️ (4月13日 22時) (レス) @page24 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
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