猫、きたる。 ページ33
「して、潜入結果だが」
現在地、会議室。珍しく時間通りに幹部全員が集合しており、いつになくピリッとした空気が流れている。
グルッペンの口から発せられた一言に、俺たちはそれぞれ様々な反応を見せた。
「現状見られるもので勝率は7割ほど、兵士の人数はさほど変わらないが、例のものを使っていれば、勝率は5割まで下がる。」
「敢えて言うならば、負けるかもしれない相手だということだ。」
そりゃそうだ。Q国は歴史ある大国。正直俺らは新しく建て直し建国してから十年ほどしか経っていない新国家。
建て直し前から考えても、Q国の歴史と比べればひよっこ同然と言っていいだろう。
「それは分かったし、予想通りや。だからこその疑問なんやけど、何で俺達を態々、全員、集めたん」
オスマンが少し苛立った様子でグルッペンに問う。そういえば、ついさっきまで外交あったんやっけ。俺は前線でシャベルぶん回しとるだけやから、そういうストレスはわからんけど。
だがその問いにグルッペンが答えることはなく、代わりにコネシマが手を挙げ説明した。
「俺が頼んだんや。戦争前に、紹介しておきたい奴がおる。」
「えぇ……この忙しい時期に。」
エミさんが眉をひそめ怪訝な顔でコネシマを見るが、この男にそんな視線を送ったって気にしないやつなんてことは、ここにいるみんな知っていた。
「入ってええよ」
コンコン、と控えめで何処かぎこちないノック音が静かな会議室に響きわたり、数拍置いて扉が開く。
入ってきたのは、うちの軍服に身を包む、少し緊張し、気怠げな顔をしたアメジストだった。
「お初にお目にかかります、グルッペン･フューラー総統閣下。並びに幹部の皆様。コネシマ様の紹介にあずかりました、奇襲部隊所属、幹部候補生、ショッピ・ガットです。」
跪いて敬礼をしながら、付け足して”お会いできて光栄です”などと上辺だけの言葉を並べる候補生。こいつがコネシマの言ってた……
「顔を上げろ、堅苦しいのは好まない。」
「は、お気遣い頂きありがとうございます。」
「俺が嫌いなだけだ。」
そうやってまた新人をいじめる……いや本人はいじめてるつもりないんやろうけど。なんかな、雰囲気が怖いからな、初めて会った時ちびるかと思ったで。
「俺はもうショッピに推薦状を送っとる。幹部になっても大丈夫や思ったし。」
「ほう、候補生。幹部になる気はあるのか？」
「…正直なところ、なりたくないですね」
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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