引かれ引き合いちゅうぶらりん ページ31
「兄さん！！久しぶりやな！」
「久しぶりやな、シャオロン。髪伸びたか？」
「……そりゃな！」
元気してた？とか、大丈夫やった？とか、そういうのは一切口に出さない。
そんなのは、目の下の隈を見れば一目瞭然だから。
髪伸びたのが当たり前なのは、切ってくれるやつがいなくなってしまったから。
”本当、シャオロンの髪は綺麗ね”
”なんやねん急に、さっさと切ってや”
”急かさないでよ”
もうすぐで、切る予定やったやん。髪の毛切るとかいう都合のいい口実も、彼女も、いなくなった。
髪伸びたからさ、さっさと切ってぇや。鬱陶しいし、それに、切ったらさ、
「(スッキリできる、気がすんねんな、)」
こんな思いも全て切り落として、最初っからなかったみたいにしたい。
全部忘れて、素直に悲しみたい。
生きてるかもなんて、言わんでや。
「……！、兄さん、そいつら」
「嗚呼、寄り道で絡まれてな。取り敢えず捕まえてきたんや」
「なんで？気絶さして放置でええのに」
「それが、こいつ俺の攻撃効かなかったんだよね。この黄色いのにしか斬りかかってないけどさ」
台車のようなものに4人の人を乗せ、疲れきった顔でそういうひとらん。面倒くさそうな、焦りを含んだ顔。
台車に近づき顔を見てみると、全員ロボロと神のような面をつけていた。だけど、あの二人のように字では無い。
「へぇ……」
「で、悪いんやけど、こいつら地下牢に運んどいてくれへん？俺はグルッペンに報告あるし、ひとらんは外道丸に会いたい言うて聞かへんねん」
「分かったわ！もう押収済みなんやろ？」
「それも含めて報告、じゃあ頼んだ」
兄さんが言い終わる前にひとらんは馬小屋へと駆け出し、兄さんはそんなひとらんを見て苦笑しながらグルッペンの元へ向かった。
てか今更やけど、何で俺だけやねん、待ってたの。大先生とか暇やったやろどうせ。薄情やな。
「……俺も大概、かぁ」
Aが生きてるかもしれないっていうのに、その事実を受け入れず、いつまでも突っ立ったまま動かない。
Q国との戦争だって近いはず。仲間を殺されて、グルッペンが黙っているはずがない。Aが死んでから2回目の満月が来る頃には、開戦だろう。
なのに、訓練に身も入らないし、兵士に教えることすらままならない。
死ぬのは拒むくせに、生きる事実さえも拒む。
”切るのが勿体ないくらい”
「……オスマンに頼むかぁ、」
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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