善も悪も采配次第 ページ30
数日後。
善は急げというように、俺は今北の国……Q国、正式名称はキュルビス国に潜入していた。コネシマが王家だった頃とは名前が変わっている。あいつ弟いるらしいし、変えたんかな。
善は急げなんて言ったけど、俺たちがこれからしようとしていることが善なのかは、頭の弱い俺には分からない。勝った方が善なのは分かるけど、負けた方は果たして悪なのだろうか。
「ここがキュルビス……」
北側というだけあって風が冷たい。太陽は出ているはずなのに、あのぽかぽかを感じない。
肩を竦めて寒さを凌ごうとしながら、二、三枚の紙がきっちりまとめられた資料に目を通す。
ロボロの努力の甲斐ありAのUSBメモリが解除され、そこにあったAイチオシの兵士の名前と、遠くから撮ったのか荒い顔写真。
筋肉が着いているようにも見えないし、俺の直感も働かない。多分、そんなに強くない。
「(こんなヤツ幹部に推薦するなんて……死に際に気でも狂ったんか、A。)」
化学兵器所持の疑いがあったQ国のことだ、変なクスリでも投与して一時的に強かっただけでは……？
増強系……俺らより早く出来た国やし、その辺に手ぇ出しててもおかしくは無いか。ま、無理やったら帰るけど。
「……？？なんやあれ」
ぶらぶらと街を歩いていれば、広場のようなところで黙祷を捧げる民が、10数人見えた。
先代の国王の命日とかか？したら全員決まった場所でやるはずやし……ここが特殊なだけ？
興味が湧いてしまった俺は、こっそりと近づいて群衆の中心にぽつんと置かれた小さな写真立てを見る。
「……、」
弾けるような純粋な笑顔で、両手でピースを作る推定18くらいの少年。
生憎外の世界に疎い俺は、その少年が誰かは分からない。貴族なのかも平民なのかも、服が見えないから分からない。
「お前さん見ない顔だな、旅の人かい？」
「！？ｯ、ぁ、はい」
「あれが気になるのか？」
「あぁ……はい、」
びっっっくりしたわなんやねんこの爺さん。
「ありゃあ、もう400年近く前に亡くなられた、ここの皇太子様さ。」
「……そんな前の人なのに、今でもこうしてるんすか」
純粋な疑問だった。直接的な関わりなんてないはずなのに、なぜ今更祈るのだろうと。
「……ここは貧困街だろう？儂らの先祖は、あの皇太子様に救われたのさ」
___この国にいるんだったら、皆国民！助けない理由にはならないでしょ？
「……ふーん」
善、ってやつか。
引かれ引き合いちゅうぶらりん→←※本当に申し訳ございません※
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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