非人間は語る ページ21
「北の国に代々伝わる、ってとこからは聖典とかそっちの内容のやつなんですけどね。」
「呪いを受け継いだから、何になるんや」
きっと誰もが質問したかったことを、ゾムが冷たい声で問う。それ以外に、色々引っかかるところもあるが。
「別に本来、貴方達には関係ない話なんですよ。でも、さっきも言った通り、魔女も悪魔も繁殖する。だから、その子孫が、貴方達に関係してるってだけで」
「別に俺はいいんすよ？どーせまた繰り返せばいいだけだし。けど、貴方達は人生一回しかないでしょ？言っておかなきゃいけないっていう、少しの慈悲です」
……今、俺の中には、最悪の可能性が浮かんでいる。多分、グルさんとかオスマンとかも。
Aは、北の方の出身だ。北の国、で勧誘したわけじゃない。
「第14代魔女に選ばれたのは、
A・ヘクセです。」
嗚呼、可能性で、終わらせたかったのに。
グルッペンを見ても、顔を歪めて信じられないとでも言いたげな表情をしている。こんな顔レアだと普段ならいじり倒すが、俺だってそこまで空気が読めない訳じゃない。
「そしてここに来て、いいお知らせと悪いお知らせがあるんですけど」
どっちから聞きたいですか？なんて笑いながら問いかける男の言葉を聞き、思わずグルッペンに目を向ける。
少し黙ったあと、グルッペンは口を開く。
「良い知らせから聞こうか」
「いいお知らせは、Aはまだ死んでないということ。蘇生方法は、貴方達にならば成し遂げられなくもない事だということ」
「悪い知らせは……今日の満月から3回目の満月までにそれを成し遂げなければ、Aは死ぬってことです」
「今度は文字通り、心臓が止まりますね」
満月の間隔はおよそ30日、つまりあと三ヶ月後までにその”蘇生方法”とやらを成し遂げなければ、Aは今度こそ、死ぬ。
死んでいないという事実に喜べばいいのか、三ヶ月後には死んでしまうという事実に悲嘆すればいいのか。
「……でもまぁ、蘇生したところで、」
「何か言ったか」
「明らかに嘘やけど、話してはくれなさそうやね」
「まあ、これは俺から言うことじゃないんで」
オスマンの詰問に飄々と答え、手を上にあげ、グルッペンに向かって言う。
「さ、これで全部話すべきことは話しました。俺はこれで失礼させて、」
「ゾム」
「逃がすわけねえよなぁ」
ゾムが男の意識を落とし、部屋は静寂で包まれた。
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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