世界は回るし陽は昇る ページ14
とはいえ相手も幹部、蹴りつけたと言えどちゃんと受け止めているし、下がってこちらの様子を伺っている。
まずそも、俺が幹部サマを蹴りで倒せるわけないんよな。
「お前、ウチのやつやん」
「……どうして急に」
「俺が体勢を少し崩した時、お前は畳み掛けんかった。てことは、俺に敵意ないってことやんな」
ひとりでうんうんと納得し、数秒前まで出していたタガーをしまう幹部サマ。マジでよく分からんなこの人。
「知っとると思うけど、特殊部隊隊長、幹部ゾム。まぁファミリーネームは言わんくてええやろ、よろしゅう」
「一般兵改めまして、幹部候補生のショッピ・ガットです。以後お見知り置きを」
「……なあ、自分、コネシマが言っとった後輩やったりする？」
そういえば、あの人は俺のことをそんな風に読んでいたことがあったっけ。
「はい、そうですけど」
「！！ｯ、お前が、」
そこまで言ったところで幹部サマははっとして口を抑える。顔は曇り、歯を食いしばっているように見える。
……俺があの人の後輩だから、この人に何があるのか。別に俺最近問題行動起こしてへんけどな……
”もしかして、この猫捜してた？”
「……Aサマのことですか」
「……まぁ、な、俺としても感謝してんねん、ありがとう」
そんな顔で感謝の言葉を並べられたって、嬉しくない。しかも俺は、Aサマと深い関わりは無い。
だからこそ、死んだって聞いた時だって、泣き喚いたりはしなかった。そりゃ、悲しかったけど。
「それでは、俺はこれで」
「……ああ、引き止めてすまんな、また生きて会おうや」
「？」
戦争でもあるのだろうか。
ふわふわとそんなことを考えながら、本来裏庭に来た目的を捜す為、再び周りに目を配らせる。
しばらく捜していると、やつは現れた。
「久しぶりやな、ピコ」
エサを見せただけで寄ってくるとは、大丈夫なのか、このニャンカス。
だがピコがこんなにも人馴れしているのは、恐らくAサマのおかげだろう。
”この猫、私が世話してたんだけど、最近めっきり来なくなったもんだから……来てみれば、君はコネシマの所の幹部候補生じゃないか”
”ショッピ・ガットです、以後お見知り置きを”
単なる猫好きが死んだところで
ある国の幹部が死んだところで
どれだけ悲しんだとところで
「残酷やな、」
世界は回るし、陽は昇る。
俺はあと何回、明日を迎えられるだろうか。
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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