主人公ほどつまらないものはない ページ13
いや、えぇ……
俺が我々国軍所属だと言うことは証明できるが、観光客の疑いはどうやら晴れないらしい。当然っちゃ当然やけど。
幹部サマ……その中でもこの人は、トップレベルに警戒心が強い。仲間以外の一切を信用せず、隙を見せない。
そして俺は、この人を襲わないという証拠付けができない。詰んだ。
「……じゃあ、俺と一戦やろや」
「え」
「ウチのやつなら、ある程度の力は着いとるやろ？俺を倒すのなんて出来ひんやろうけど」
「それは不敬罪に当たってしまうのでは」
「俺が許可してんねん、それともなんや、なんかやらしいもんでもあんのか？」
ギロりとこちらを睨みつける幹部サマに、冷や汗が伝う。不味い、こんなもん、一歩間違えたら死ぬやつやん。
俺は小説の主人公でもなんでもない。一瞬で勝てるような圧倒的パワーも、説き伏せる話術も、生憎持ち合わせていない。
武器は、ある。
「(こんなナイフで……どう戦えっちゅーねん、！)」
護身用に持ち歩いているナイフ。先輩に言われてしぶしぶ持ち歩いていたが、こんな時に役立つとは。
マジで腹立つわ、あの人。
”ショッピお前、護身用の武器持ち歩いてへんの？”
”やって、俺基本城から出ないし……要ります？”
”観光客と対峙するかもしれへんやろ？持ち歩いとき、お前大事な戦力なんやから”
”……うぃっす”
「……やる気になったみたいやな」
「まあ、はい」
やってもボコボコにされるし、断ったら疑われてボコボコにされる。どっちにしろ俺はミンチだ。
小説の主人公でもない俺に、圧倒的パワーや、説き伏せる話術は無いけど、
「これでも一応、幹部候補生なんで」
「！！ｯひひ、なんや、やっぱ一般兵とちゃうやん」
あのクソ先輩に認められた、実力なら持ち合わせている。
訓練通りにやれば、いいとこまで行くんちゃうか、なんて。
「(一丁前に主人公気取りかってな)」
体勢を低くして、相手に突っ込む。一見すれば無駄な行為と言えるだろう。
「からの股抜けか？」
「そう教わりました」
それで、大体の敵は欺けると。
だが俺が今戦っているのは、俺の師匠と日夜争っている戦闘狂。
参考書通りの戦い方じゃ、勝てるわけが無い。
相手の少し重心が上に行ったのを見計らい、スピードをゼロにした瞬間、右足を軸に回転しながら思いっきり蹴りつける。
「、！！ｯ」
「やられっぱなしは性にあわないんで」
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らてゃいぅ。(プロフ) - あさん» そう言っていただけて嬉しいです！！☺頑張ります💪 (5月6日 14時) (
レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
あ - すっごく面白いです！！これからも頑張ってください！！応援してます！！ (5月6日 2時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - アイリスさん» はい！お試し的なのでこの作品だけ解除いたしました！何かあればまた鍵かけることになりますが…… (3月28日 20時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - あれ、、、鍵、解除されました？ (3月28日 16時) (レス) id: 99053433ca (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - 森の変出者(ﾝｼｬ)さん» コメントありがとうございます。自分に休息を作りつつ、皆様に最大限の物語をお届け出来たらと思います。温かいお言葉本当にありがとうございます！これからも頑張ります💪 (2月22日 21時) (レス) id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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