しょうれん短編集

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*紫耀


康『紫耀』


『なぁに？』


ジーコは胸に顔を埋める俺の頭を撫でてくれている。


康『今日の紫耀カッコよかったで？』


『ほんまぁ？うれしい』


康『紫耀の姿みたら、俺も頑張ろうって刺激もらえたわ』


『へへ。ジーコもキレキレやったで？』


康『え〜そーおー？』


『うん！俺も毎日頑張ろうって思えた』


満更でもなさそうなジーコの顔が見なくてもわかる。


ジーコと話してると落ち着くんだあ。


康『刺激もらえるのはいいことやな。でもなあ、紫耀、休めてるか？』


『うーん、忙しいけど、なんとか』


康『ほんま？それなら安心したけど、もっと俺に甘えてきてもええんやで？今みたいに』


『ん、、』


『甘えてきてもええ』の言葉に、なぜか泣きそうになった。

なんでかは自分でもわからない。

でも、俺の中で我慢してた何かがすーっと解けるようなそんな感覚で、じわじわと涙が溜まっていく。


『...ｸﾞｽｯ』


康『よしよし。紫耀はなぁ、昔から紫耀も知らんところで頑張りすぎちゃうんや。

メンバーに甘えられるならそれ以上にいいことは無いけど、恥ずかしい気持ちがあるなら廉でも俺でも、ぎゅーってして甘えるのも大切やで？』


『ん、、ｸﾞｽｯ』


康『よしよし。今も紫耀の知らんうちに疲れが溜まっちゃってるんやな。俺はいつまででもおるから、たくさん甘え』


そっか。

僕、うまく発散できてると思ってたけど知らずに無理してたんだ。

だからジーコにぎゅーってしてもらったら張ってた気が緩んで安心したんだ。


このふわふわとした心地よさにたくさん甘えよう。


ジーコは中々涙の止まらない僕の背中を、『今疲れを吐き出してるんや！』って冗談なのかなんなのかわからないことを言いながら優しくとんとんとしてくれる。


『守り守られ、愛は育まれるものや』ってずーっと抱きしめてくれてるジーコが大好き。

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