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*紫耀
夜も遅いからお風呂を借りて、簡易ベットを組み立てていると廉が目を覚ました。
「しょう...?」
『廉。俺、今日ここに泊まるよ』
「いいの...?」
『ふふっ笑 うん。一人じゃないから安心して?』
「しょう、おれにゅーいんこわくて、しょうおらんのさみしくて、、」
『うんうん。もう大丈夫やで。ずっと一緒におったるから』
「しょう、」
そう言って、点滴が繋がれていない方の腕をこちらに一生懸命伸ばしてくる。
答えるようにそっと、でもしっかり抱きしめてあげると、ほっそい腕にめいっぱいの力を込めて抱きしめ返してくる。
『よしよし。不安やったなぁ?もう大丈夫やで』
声をかけながら背中をトントンとしてやると、小さく嗚咽が聞こえてきた。
「うっ...ヒック」
『よしよし。もう一人で不安な思いさせへんから。隣おるからな?』
「うぅぅ...ヒック こわいぃ..グスッ」
思っていた以上に怖かったみたい。
珍しく声を上げてめちゃめちゃ泣いた。
しばらく声をかけながら背中をさすり続けていると、ヒックヒック聞こえるけど一応寝息が聞こえてきた。
『よしよし。だいじょうぶやからな』
しっかり寝れていることを確認して、すぐ隣に用意した簡易ベットで眠りについた。
朝、看護師さんの入ってくる音で目が覚めた。
廉はまだ寝てる。
『おはようございます..』
看『おはようございます。永瀬さんの体温測りますね』
『あ、はい。よろしくお願いします』
クスって笑われた。だって固くなっちゃうのも仕方ないじゃん。
看護師さんが廉の脇に体温計を挟むと、廉が起きてしまった。
その目は看護師さんを捉え、不安げに揺れている。
『廉。おはよ』
「ぁ..しょう」
おれの存在に気づいた廉は、すぐさまおれに手を伸ばしてくる。
抱きしめることはできないから、手を握ってやるとギューっと握り返してきた。
『だいじょうぶやで。怖いことしないよ』
言い終わると同時に鳴る体温計。
看護師さんが結果をカルテに記入する。
看『では、胸の音聞かせてください』
看護師さんが聴診器を耳にセットして廉の服をめくろうとすると、繋いでる手から震えが伝わるほど怯える廉。
『れん、だいじょうぶ。怖くない、怖くない』
安心させるように頭を撫でると、今にも泣きそうな顔で俺の方を見つめてくる。
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もも(プロフ) - コメント失礼します!初めて拝見したんですけど、まさかの、嵐も登場で嵐ファン兼ティアラとしてはもうほんとに堪りませんでした(//∇//)また、登場してくれるのを楽しみにしてます! (2020年8月10日 23時) (レス) id: 20bbfbc612 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - みゆさん» そう言って頂けてとても嬉しいです(*´˘` )しょうこじはジーコが甘える事が多いけど、きっと裏では紫耀くんもたくさん甘えてるんだろうな〜と思います♪ぜひ、また書きたいですね!その時は読んでやってください(^^) (2019年4月1日 19時) (レス) id: 1920600d5f (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 初めまして。しょうこじ読めて、嬉しいです!甘えたさんのしょう君大好きです。また関西の絡み読みたいです。楽しみにしてます! (2019年4月1日 15時) (レス) id: 079dd3e097 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - mikeさん» 嬉しすぎてにやけております..笑素敵な感想ありがとうございます!これからもしょうれんだらけなので、ぜひ楽しみにしていてください!! (2019年3月25日 23時) (レス) id: 1920600d5f (このIDを非表示/違反報告)
mike(プロフ) - 紫耀君に昔の様に甘える廉君と、それを喜ぶ紫耀君が見れて嬉しかったです!めちゃくちゃ可愛いかったです!素敵な作品をありがとうございました!また可愛い二人を楽しみにしています! (2019年3月25日 19時) (レス) id: ed8f4e7c50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2019年3月21日 2時