しょうれん短編集

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*廉


なんとか一件落着やな。


休むことに関してはほんまに頑固やから、俺らから声かけてあげないとどこまでも無理するからな。

紫耀には優しく諭すように話すのがポイントや。


いきなり楽屋を飛び出したし、みんな心配してるはず。


まだ少し目の赤い紫耀の手を引いて、楽屋に戻った。


岸『しょーう！心配したぞ？ささ、まだ時間あるから少しでも寝なさい』


海『うんうん。ほらここ寝転んで！』


楽屋の扉を開けるとすぐに俺から紫耀の手を奪ってソファまで連れて行く二人。


みんな、ちゃんと紫耀のことわかってる。

もっと俺らに頼っていいんやで、紫耀。


強引にソファに寝かされた紫耀は、どこか嬉しそうに、さっきみたいにふにゃあと笑って『ありがと』と言った。


俺らみんな顔を見合わせて、良かったと笑い合う。


いつの間にやら紫耀の近くに来ていた玄樹が紫耀のお腹をトントンと優しく叩いていると、次第に小さな寝息が聞こえて来た。


先ほどとは違って穏やかに寝る紫耀に安堵し、みんなに明日の延期を報告して、マネージャーさんにも交渉し、快く承諾していただいてホッと一息ついた。


収録まで30分ほどしかなかったけど、紫耀はいくらかスッキリしたようで、収録中はしっかりと天然を爆発させ無事終了。


早めに帰る用意を済ませて、今日は紫耀の家に泊めてもらうことにした。


俺の家でも良かってんけどベットが自分のんしかないからさ。紫耀のベットはでかいし。それに自分の部屋の方が落ち着くやろうから。


毎日ろくに寝れていない紫耀は少し不眠症になりかけてたから、お風呂に入った後すぐに寝室に行かせ、安心できるように俺が紫耀のお腹をトントンして寝かせた。


今日の紫耀は俺にちゃんと甘えてくれてるから、トントンしたり頭を撫でたりしても気持ちよさそうに目を細めるの。

かわいいし嬉しいしでにやけちゃうよ笑


ちゃっかり紫耀の隣で寝させてもらって、夜中に目が覚めちゃった紫耀を「ゆっくり寝ーや」ともう一度寝かせ、次起きた時には9時過ぎだった。


紫耀も久し振りに8時間たっぷり寝れて、いくらか疲れは解消できたみたいで安心。


ゆったりとしたブランチを食べて、軽やかに『行ってきます』と撮影に向かう紫耀を送り出し、俺も仕事に向かった。

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