しょうれん短編集

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*廉


休もうという言葉を聞いて、静かに涙を流す紫耀。


責任感から自分からは言い出せなかったけど、誰かに「休んでいいよ」って言ってもらうのを待ってたんや。


「紫耀は充分グループに貢献してくれた。ほんま十分すぎるほどにな。

だから、もうそろそろ休んでいいんちゃうかな。これ以上無理すると、紫耀の身体が心配や、俺。
なんも自分を責めることないよ。休むことも仕事を続けるには大事やで」


『....ぅ、ｸﾞｽｯ、、、っ、〜ッ...ﾋｸｯ』


声を押し殺すように涙を流す紫耀を「頑張った」と撫でる。


休むなんて許されない、って考える人やから迷惑がかかるって気持ちが強いんやろう。

でも、俺の話を聞いて分かってくれたはず。


それ以上は何も言わなくても伝わったと感じた俺は、紫耀の涙が収まるまで静かに背中を撫で続けた。




『...ﾋｸｯ、、、、ﾋｸｯ』


「泣き止んだ？」


コクリ、と頷く紫耀。

身体をそっと離して、ハンカチで涙でぐちゃぐちゃの顔を拭いてやる。


されるがままなのが塩らしくてなんかかわいいわ笑


すっかり普段のお兄ちゃんの頼もしさや元気を失くした紫耀には、とびきり優しく接してやる。


「しょお、明日のスケジュールはどんな感じ？」


『ぁさ、みんなと..取材受けて、、ﾋｸｯ、ごごから、撮影..夜まで、、』


小さ〜な声で、まだ時折嗚咽しながら答えてくれる。


「そかそか。ドラマの撮影は他の共演者さんのスケジュールもあるからどうにもならんけど、午前の取材はまた後日にしてもらお？

いつもお世話になってるスタッフさんやし、最近の紫耀の異常な忙しさはみんな分かってるから、優しい笑顔で『いいよ』って許してくれるはずやで？

メンバーももちろん、いいよってゆうよ。てゆうかその方がみんな安心するしな。

半日だけでも、おやすみもらお？」


延期の提案を聞くと俯いちゃったけど、優しく受け止めてくれるよって伝えたら、小さくコクッと頷いてくれた。


「ふふ笑 よかったぁ。紫耀に倒れられたら心配で仕方ないからさ。

このことはちゃんと俺からマネージャーに伝えとくから。紫耀は何も責めも心配もしなくていいよ。ね？」


『..ぁりがと..』


「うん。ふふ、じゃあこの後の収録だけがんばろな？」


よしよしと頭を撫でてあげたら小さくやけど、ふにゃあと笑ってくれた。

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