しょうれん短編集

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*翔


岸によると、午前中のメンバー全員での仕事から少し体調は悪い感じだったらしい。

でも本人は心配しないでといつも通り仕事をこなしていたから、そこまで心配はしなかったみたい。


今の平野の状況を説明したら、『やっぱ無理してたんすね..』って少し悔しそうにも聞こえる岸の声。

意外とちゃんとリーダーじゃん、とか思ったり。


岸『多分同じ局で廉も収録あるはずなんで、廉に伝えておきます。終わり次第向かわせるので、それまで紫耀のこと頼んでいいすか..？』


翔『おう。もちろん！任しとけ。ありがとな』


岸『こちらこそありがとうっす！では！』


なんか岸っていっつも汗とばして焦ってるイメージなんだけど。


通話を終えて平野の方へ戻ると、相変わらず苦しそうだけど寝れたよう。


いいメンバーじゃん、と心の中で話しかけた。


潤『寒いって言ってたからまだ上がるかも』


翔『まじかよ..』


雅『心配だね』


智『ね』


翔『そう、永瀬がここで収録中みたいだから、終わったらくるって』


潤『じゃあそれまで様子見ておこう』


俺らもこの後は誰も仕事が無かったけど、どうしてか可愛い後輩が心配で誰も帰ることなく、各々楽屋で過ごしていた。


30分くらい経っただろうか。時折咳はするものの穏やかに眠れていた平野に異変が起きた。


なんか、魘されてるような...


『...っ、はっ..ぃや...、、、、、っや...！』


雅『ねぇ、これ大丈夫？起こした方が良くない..？』


翔『そう..だな


...平野？平野？』


『んっ.....ぃ..かな、、、』


翔『っ、おい！平野！起きろ！』


『行かないで』。

悪い夢を見ているのは確かだ。証拠に、閉じられた目から一筋涙がこぼれた。

早く起こしてやらないと..！

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