[第28話] 殺されたい理由 ページ7
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ｻﾞｯｸ｢逃げろ、レイ！！！｣
___ｻﾞｼｭｯ
ｻﾞｯｸ｢く…そ……っ
(ナイフじゃ一気に切れねえ…！)｣
ｻﾞｯｸ｢おい！
早く行けって言ってんだろうが！｣
ﾚｲ｢……！｣
出口を探すため私は走り出した。
｢ｼｬｱｱｧｯ｣
ｻﾞｯｸ｢(…キリがねぇ。
でも鎌は…)｣
ﾚｲ｢ザック！
こっちに出口がある！｣
ｻﾞｯｸ｢！
行くから待ってろ！｣
｢シャアァアアッ｣
ﾚｲ｢あ……｣
私の真上から蛇が迫っていたのだ。
いつの間に……！？
____ｻﾞｼｭｯ
ｻﾞｯｸ｢ぐ……ｯ｣
ザックは鎌を使って私を助けてくれたのだ…
そのせいでザックのお腹からはすごい量の血が出できてしまった…
ｻﾞｯｸ｢……ふざけ…んなよ。
俺は…今、走れねぇし…鎌を使うのも、ダルいんだ。
無理、させんじゃねぇよ…｣
ﾚｲ｢ザック血が…！｣
ｻﾞｯｸ｢蛇はまだ残ってる、行くぞ…！｣
……
暫く進むと、ステンドグラスが輝く廊下に出た。
___ﾎﾞﾀﾎﾞﾀｯ、ｶﾞｸｯ
等々ザックはまた膝をつけてしまったのだ。
ｻﾞｯｸ｢…くそ、力が入らねぇ…｣
ﾚｲ｢もう動いちゃダメ、休んで。
じゃないと、
本当に死んじゃう…！｣
ｻﾞｯｸ｢はは…
だから……俺は、こんなんで、死な……｣
ザックはあの小ぶりなナイフまでも持つ力はなくなってしまったらしく、ナイフを落とした。
ﾚｲ｢ダメ…ダメだよ……｣
ｻﾞｯｸ｢…なぁ、ほんとにお前さっきから何なんだ？｣
ﾚｲ｢……え？｣
ｻﾞｯｸ｢今まで俺はこんなことをされたこと無かった。
なんでお前は俺を心配してるんだ？
なにか後ろめたいことでもあんのか…！？｣
___ﾄﾞ、ｸﾝ。
ﾚｲ｢ｰｰｰｰｰｰ…｣
ﾚｲ｢違う……
私はザックのために薬を、今度こそ私、一人で見つけてくるから…！｣
ｻﾞｯｸ｢俺の質問を無視すんな！
それにテメェが一人で行けば死ぬだけだろ！｣
ﾚｲ｢大丈夫……私、銃があるよ。
これがあれば｣
ｻﾞｯｸ｢じゃあその銃貸してみろよ。｣
ﾚｲ｢…ｯ｣
ｻﾞｯｸ｢貸せ！｣
ザックは私の手からおもむろに銃を取り、私に銃口を向ける。
ｻﾞｯｸ｢_____バン。｣
ｻﾞｯｸ｢…あーあ、弾出ねぇな。
なぁ、弾入ってねえ銃持っていってどうすんだよ？
どういうつもりだ？｣
ｻﾞｯｸ｢お前、これじゃただ死にたいだけじゃねぇか！
本当に俺に殺される気あんのか！？｣
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作者名：春猫
| 作成日時：2020年11月27日 7時
